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【来週の注目材料】米CPIは原油高を受けて伸び加速へ

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【来週の注目材料】米CPIは原油高を受けて伸び加速へ

 12日に4月の米消費者物価指数(CPI)が発表されます。3月の米CPIは前年比+3.3%となり、2月の+2.4%から一気に伸びが加速し、2024年5月以来の高い伸びとなりました。前月比は+0.9%となり、2月の+0.3%からこちらも一気に伸びが加速。2022年6月以来の高い伸びとなっています。イラン情勢を受けた原油高が影響しており、食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比+2.6%と2月の+2.5%から小幅な伸びにとどまり、前月比は+0.2%で2月と同水準の伸びとなりました。原油高は製造・流通コストの上昇を招き、全体的な物価上昇圧力につながりますが、3月時点ではエネルギー価格そのもの以外への波及は限定的にとどまっている状況が見られました。なお、前年比は総合、コアともに予想を僅かながら下回りました。

 3月CPI前年比の内訳を確認すると、目立つのは原油高を受けたガソリン価格の上昇です。2月の前年比-5.6%から+18.9%に一気に上昇しました。電気料金が前年比+4.6%、ガス料金が+6.4%とエネルギーサービスも高く出ており、エネルギー価格全体は+0.5%から+12.5%に一気に伸びが加速しました。食品はエネルギー価格上昇の影響を受けやすい野菜などの価格が一部上昇していますが、全体としては+2.7%と2月の+3.1%から鈍化しています。

 コアCPIは財部門が+1.2%と水準的には落ち着いているものの、2月の+1.0%から小幅に伸びが強まりました。中古車が2月と同水準の-3.2%となり、3か月連続のマイナスとなって全体を押し下げています。新車価格も2月と同じ+0.5%と落ち着いています。高く出たのはアパレルの+3.4%(2月は+2.5%)、コンピューター関連の+2.2%(2月は+0.9%)などとなっています。サービス部門は+3.0%と2月の+2.9%から小幅に伸びが強まりました。CPI全体を100としたとき35.6%を占める最大の項目である住居費が1月、2月と同じ+3.0%となったほか、医療サービスが+3.7%と2月の4.1%から鈍化しています。高かったのが、原油高の影響を受けた航空運賃の+14.9%(2月+7.1%)などに押し上げられた輸送サービスの+4.1%(2月+2.2%)となっています。

 こうした状況を受けた4月のCPIですが、中東情勢を受けた原油高の流れから、ガソリン価格の上昇傾向が継続しており、全体を押し上げそうです。米エネルギー情報局(EIA)によるガソリン小売価格(全米全種平均)は、週間ベースで一時上昇が抑えられる展開もありましたが、4月終盤に向けて上昇が加速しました。月間ベースでは3月の1ガロン=3.771ドルから4月は4.236ドルと、前月比で12.3%の大幅上昇。前年比では+17.0%から+28.4%に大幅な伸び加速となっています(EIAは全米ベース、CPIは都市部ベースなので数字自体は異なります)。

 市場予想は前年比+3.8%と3月から大きく伸びが加速する見込みです。前月比は+0.8%と3月から小幅鈍化もかなりの高ペースです。食品とエネルギーを除くコアの予想は+2.7%と小幅な伸び加速の見込みです。前月比は+0.3%で、こちらも3月から小幅に伸びが強まる見込みです。原油高を受けたエネルギー価格上昇が継続していますが、全体への波及はまだかなり限定的という印象です。

 市場予想通り政策金利の据え置きを決めた4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、今月退任予定のミラン理事がこれまで同様に利下げを主張したことに加え、クリーブランド連銀のハマック総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、ダラス連銀のローガン総裁が声明文に緩和バイアスを含めることに反対し、賛成8対反対4での決定となりました。3名の地区連銀総裁は、声明文の中の「更なる金利調整の程度と時期を巡り」などの将来的な利下げを示す表現に反対したとみられます。3月のFOMCでの議事要旨を確認すると、複数のメンバーが利下げと利上げの双方向の可能性を示唆するべきであると主張しており、そうした主張が4月のFOMCでさらに強まったものとみられます。こうした中で物価高の進行はFRB内の利下げに慎重なメンバーの姿勢を後押しするものとなりそうです。今月スタート予定となっているウォーシュ新議長の下でのFOMCでも、当面の利下げが難しいとの見方につながり、ドル買いの材料となりそうです。

MINKABUPRESS 山岡

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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