ややドル売り優勢に、ポンドドルの上昇などきっかけ
ややドル売り優勢に、ポンドドルの上昇などきっかけ
ドル円は109円20銭台まで下げた後、109円台半ばが重く
【東京市場】やや軟調
週明けの東京朝は109円台後半でもみ合いに。
午前中は若干ドル買いが優勢になる中、109円77銭まで上値を伸ばす場面が見られたが、上値トライの勢いが見られず、
その後値を落とすと昼頃にかけて109円台半ば割れをトライ。もっとも下値もしっかりという展開に。
ドル円同様に先週末にドル買いの動きから1.1860台まで値を落とし、1.19台を一時回復して週の取引を終えたユーロドル。
朝方は1.1900を挟んでの推移となったが、その後ややドル買いとなり1.1880台を中心とした推移に。
朝方1.67%台まで上昇した米10年債利回りが、1.65%前後まで低下してドル買いへの警戒感を誘ったが、
その後上昇傾向に復したことでドル売りが一服。上昇して始まった日経平均がマイナスに転じ、
米株先物時間外も売りが目立つ中でリスク警戒のドル買いの動きも。
【ロンドン】欧州通貨高ドル安
欧州通貨がしっかり。
12日からパブや美容室が再開された英国の状況などが好感されている。
ポンドは対ドル、対円だけでなく対ユーロでも買いが出る格好に。
ユーロも対ドルではしっかりで1.19台に乗せる動き。
ドル円は対欧州通貨に対するドル売りもあり109円台前半へ下落。
一時109円25銭前後まで
【NY市場】109円台半ばが重く
ロンドン市場で09円25銭まで値を落とした後、
少し買い戻しが入る展開となったが、頭は重く109円台半ば手前で上値を抑えられた。
ロンドン市場の安値もつけず安値圏もみ合い。
【本日の見通し】もみ合いからの方向性探る
109円ちょうど、110円ちょうどがともに近くて遠い展開。
109円台でのレンジ取引が中心となりそう。
今晩の米消費者物価指数(CPI)が一つのポイントに。
先週末の米生産者物価指数(PPI)がかなり強く出ており、CPIもPPI同様に強めに出ると
物価上昇見通しが強まる格好でドル買いもありそう。
欧州通貨はしっかりとしており、こちらはドル安要因に。
米債利回り動向なども確認しながらの展開。
【本日の戦略】押し目買い
レンジ取引が中心となる中、どちらの可能性を強く見るか。
流れはまだ上方向と見ている。
米債利回りがしっかりしており、ドル買いが入りやすい地合いに加え
米CPI次第では買いが強まる可能性も。
スウィングは109円台での買い下がりから109円割れでストップの印象。
上値の重さには注意。
デイトレは早めに買いに回っての回転。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《4/12 月曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 109.77 1.1908 130.47
高値 109.77 1.1919 130.61
安値 109.25 1.1871 129.90
終値 109.38 1.1911 130.28
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《4/12 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 29538.73 -229.33
DOW 33745.40 -55.20
S&P 4127.99 -0.81
Nasdaq 13850.00 -50.19
FTSE 6889.12 -26.63
DAX 15215.00 -19.16
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《4/12 月曜日の商品市場》
NY原油先物5 月限(WTI)(終値)
1バレル=59.70(+0.38 +0.64%)
NY金先物6月限(COMEX)(終値)
1オンス=1732.70(-12.10 -0.69%)
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《4/12 月曜日に発表された主な経済指標》
【日本】
国内企業物価(3月)08:50
結果 0.8%
予想 0.4% 前回 0.6%(0.4%から修正)(前月比)
結果 1.0%
予想 0.5% 前回 -0.6%(-0.7%から修正)(前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏小売売上高(2月)18:00
結果 3.0%
予想 1.7% 前回 -5.2%(-5.9%から修正)(前月比)
結果 -2.9%
予想 -5.3% 前回 -5.2%(-6.4%から修正)(前年比)
【インド】
鉱工業生産指数(2月)21:00
結果 -3.6%
予想 -3.0% 前回 -0.9%(-1.6%から修正)(前年比)
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《4/12 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*パウエルFRB議長
米経済について経済が急速に成長をはじめ、雇用が迅速に創出されるように感じている。
今年下半期のこうした成長は非常に力強いものとなる。
年内の金利引き上げは予想していない。
最高落札利回り 1.680%(WI:1.678%)
応札倍率 2.36倍(前回2.38倍)
米3年債入札結果
最高落札利回り 0.376%(WI:0.378%)
応札倍率 2.32倍(前回2.69倍)
*ブラード・セントルイス連銀総裁
ベース効果により、CPIを解釈するのは非常に困難。
今年の米経済は6.5%成長を見込む。
ワクチン戦略は機能しており、変異種を管理できる。
物価に対するサプライチェーンの影響を監視している。
より有効な前年比での物価比較は下期になる可能性。
大規模なシステミックリスクへの懸念は予想していない。
経済が高生産性の成長に切り替わることを望む。
目標に達するために物価に先入観を持つべきではない。
季節性のためにインフレの兆候を得るのは難しいだろう。
*ローゼングレン・ボストン連銀総裁
完全回復には予想より時間がかかる場合がある。
非常に緩和的な政策が適切。
長期に渡る過熱した経済はリスク。
金融市場の安定が次の景気後退の脅威にさらされている。
ウイルスはミューチュアルファンドの脆弱性を露呈。
【英国】
*テンレイロ英中銀委員
貿易の開放はショックに対するヘッジとなり得る。
単一の相手国に対するエクスポージャーを減少することできる。
仕事や産業を国内回帰させる、いわゆる「リショアリング」は危険な戦略だ。
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《本日予定されている主な経済指標》
【日本】
マネーストックM2(3月)8:50
予想 9.7% 前回 9.6%(前年比)
【英国】
鉱工業生産(2月)15:00
予想 0.5% 前回 -1.5%(前月比)
予想 -4.5% 前回 -4.9%(前年比)
製造業生産高(2月)15:00
予想 0.5% 前回 -2.3%(前月比)
予想 -5.1% 前回 -5.2%(前年比)
貿易収支(2月)15:00
予想 -24.00億ポンド 前回 -16.30億ポンド
商品貿易収支(2月)15:00
予想 -105.00億ポンド 前回 -98.26億ポンド
【ユーロ圏】
ドイツZEW景況感指数(4月)18:00
予想 79.0 前回 76.6
【ブラジル】
小売売上高(2月)21:00
予想 -2.5% 前回 -0.3%(前年比)
【米国】
消費者物価指数(3月) 21:30
予想 0.5% 前回 0.4%(前月比)
予想 2.5% 前回 1.7%(前年比)
予想 0.2% 前回 0.1%(食品エネルギー除くコア・前月比)
予想 1.5% 前回 1.3%(食品エネルギー除くコア・前年比)
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員