米中通商協議期待がドル買いに、NZドルは中銀後に買い広がる=東京為替概況
ドル円は107円40銭台を付けるなど、朝の水準からドル高円安の推移。中国が米国産豚肉の輸入を拡大するとの関係者報道を受けて、来月の米中通商協議への期待感が広がった。朝方は107円10銭ばさみでの推移。米コンファレンスボード消費者信頼感指数の弱さや、米下院がウクライナ問題でトランプ大統領の弾劾調査に入っていることなどがリスク警戒感を誘った。今日の安値は107円00銭。106円台での突っ込んだ売りには慎重な姿勢が見られた。また、弾劾について下院での訴追自体は可能であるが、上院での成立に必要な2/3の賛成票をとることはまず不可能なだけに、相場への影響は限定的との思惑が広がっていた。
中国の輸入拡大を受けてのドル買いは107円40銭台まで、その後は高値圏もみ合い。昨日、ウクライナ問題に関して、トランプ大統領が電話の全記録を公開する意向を示した際の買い戻しも107円台半ばを回復しておらず、若干頭の重さを感じさせる展開に。
今日から議会が再開するポンドは対ドルで1.2460台。朝方の1.2490台からドル高の流れを受けて値を落としている。
その他動きが見られたのは11時に金融政策理事会の結果発表があったNZドル。政策金利は大勢の見通し通り据え置きとなった。注目された声明はそれほど目立った変化はなし。低金利政策の長期化見込みが示されたほか、必要であれば追加緩和する姿勢が示され、市場の期待する次回利下げの可能性を残したが、発表後はNZドル買いに。次回の利下げに向けたより強い姿勢が示されるとの思惑が事前に見られたことがNZドル買いにつながったとみられる。
MINKABU PRESS 山岡和雅

執筆者 : MINKABU PRESS
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