円高・ドル高の反応、米紙のトランプ関税報道で ドル円一時149円台前半=ロンドン為替概況
円高・ドル高の反応、米紙のトランプ関税報道で ドル円一時149円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、円高・ドル高の動きが優勢。取引序盤には様子見ムードが広がり、米債利回りの低下とともにややドル安の動きがみられた。欧州株は反発しており、リスク警戒の動きは一服していた。しかし、ワシントンポストが「ホワイトハウス側近、対米輸入品の大半に20%前後の関税を課す案を作成」と報じるとリスク警戒の円買い・ドル買いの反応が広がっている。ドル円は149円台後半から149.30台へと下落。ユーロ円は162円付近から161.20台へと下押し。ユーロドルも1.08台前半での揉み合いから一時1.0790付近まで下げた。欧州株も上げ幅を縮小している。ただ、ショック的な反応とはなっていない。報道内容の確認をしたいとの見方もあり、比較的小幅の反応にとどまっているようだ。このあとのNY市場では米JOLTs求人件数やISM製造業景況指数などが発表される。
ドル円は149円台前半での取引。東京朝方の150.14近辺を高値に、その後は上値が抑えられている。米債利回りの低下を受けて149円台後半へと軟化した。ロンドン午前にワシントンポストが「ホワイトハウス側近、対米輸入品の大半に20%前後の関税を課す案を作成」と報じると安値を149.30台へと広げている。
ユーロドルは1.08台前半での取引。東京昼過ぎにつけた1.0830近辺を高値に、1.0800付近まで一時軟化。ロンドン序盤には再び1.0830手前まで上昇。しかし、ワシントンポストのトランプ関税報道を受けて安値を1.0790付近に広げる場面があった。ユーロ円はドル円とともに軟調な推移。東京朝方の162.38近辺を高値に、161円台後半へと軟化。足元では一時161.20近辺まで安値を広げた。対ポンドではユーロが小安い。3月ユーロ圏消費者物価速報値は前年比+2.2%と前回から0.1%ポイント低下。一方、前月比は+0.6%と前回から0.2%ポイント上昇した。コア前年比は+2.4%と前回から0.2%ポイント低下、市場予想+2.5%も下回った。一方、2月ユーロ圏失業率は6.1%と予想外に前回の6.2%から改善した。
ポンドドルは1.29台前半での取引。1.2903から1.2941までのレンジで振幅しており、方向感に欠ける動き。ポンド円は東京朝方の193.94近辺を高値にロンドン時間には192.70台へと下押しされている。ユーロポンドは0.8356から0.8377のレンジで、ユーロ売り・ポンド買いが優勢。グリーン英中銀委員は、「インフレ期待の上昇が懸念される」と指摘した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。