リスク回避の円高の動きも=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は再び下値模索の動きが出ており、147.70円近辺と本日安値圏での推移となっている。この日の衝撃的な米雇用統計を受けたドル売り自体は一服しているものの、米株式市場が大幅安となるなど、リスク回避の雰囲気が広がっており、円高の動きがドル円を押し下げている印象。ユーロ円やポンド円といったクロス円も大きく下落している。
トランプ大統領が米雇用統計発表の数時間後に米労働統計局(BLS)のマクエンターファー労働統計局長の解任を即時指示したことを明らかにした。本日の7月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が6月分、5月分の前の2カ月分が合計で26万人近く下方修正された。その結果、過去3カ月の平均雇用増加数は僅か3万5000人と、パンデミック以降で最も低調な水準となった。
労働統計局長の解任はとんだとばっちりとも思われるが、政府の発表する米雇用統計の数字と、ADPなどの民間の雇用の数字、企業の人員削減との差は以前から疑問視されていたことも事実。米雇用統計は元々、大きい修正が入る指標ではあるが、今回はあまりに違い過ぎる点は否めない。
USD/JPY 147.84 EUR/JPY 170.44
GBP/JPY 195.60 AUD/JPY 95.24
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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