FX/為替「ドル/円今日の予想」外為どっとコムトゥデイ 2025年12月17日号

マネ育チャンネル 2025/12/17(水) 08:35

主要通貨ペア（ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円）について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時　：2025年12月17日8時30分
執筆・監修：株式会社外為どっとコム総合研究所　為替アナリスト　中村勉

16日（火）の為替相場

期間：16日（火）午前7時10分～17日（水）午前6時55分　※チャートは30分足（日本時間表示）　出所：外為どっとコム

（１）：英失業率上昇

英11月失業率は4.4％と前月の4.3％から上昇。同失業保険申請件数は2.01万件増（前月0.39万件減）だった。国際労働機関（ILO）基準の8-10月失業率は5.1％と予想通りに前月（5.0％）から上昇した。また、8-10月の週平均賃金（除賞与）は前年比+4.6％と市場予想（+4.5％）を上回ったが前月（+4.7％）から伸びが鈍化した。

（２）：独PMI 低下

独12月製造業PMI・速報値は47.7と市場予想（48.6）に反して前月（48.2）から低下。同サービス業PMI・速報値は52.6だった（予想53.0、前月53.1）。その後発表されたユーロ圏12月製造業PMI・速報値は49.2（予想49.9、前月49.6）、同サービス業PMI・速報値は52.6（予想53.3、前月53.6）だった。さらにその後、独12月ZEW景気期待指数は45.8と市場予想（38.4）を大幅に上回り、5か月ぶりの高水準となった。

（３）：英PMI 上昇

英12月製造業PMI・速報値は51.2と市場予想（50.3）を上回り前月（50.2）から上昇。同サービス業PMI・速報値も52.1と市場予想（51.6）以上に前月（51.3）から上昇した。

（４）：米失業率悪化

米11月雇用統計は失業率が4.6％となり、2021年9月以来の水準に悪化（予想4.5％）。中でも10代の若年層や黒人層の失業率が急上昇した。米11月非農業部門雇用者数は6.4万人増と市場予想（5.0万人増）を上回った。併せて発表された10月の非農業部門雇用者数は10.5万人減だった。11月の平均時給は前年比+3.5％と市場予想（+3.6％）を下回る伸びにとどまった。

16日（火）の株・債券・商品市場

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ドル/円の見通し：円は底堅い

昨日のドル/円は終値ベースで約0.3％下落。米11月雇用統計で非農業部門雇用者数は市場予想（5.0万人増）を上回る6.4万人増となったものの、失業率が4.6％と約4年ぶりの水準へ上昇し、米連邦準備制度理事会（FRB）の2025年末の失業率予測（4.5％）を上回ったことなどがドル売り要因となり、一時154.40円前後まで下落した。ただ、今回の雇用統計は米労働統計局（BLS）が「今回のデータは通常よりも信頼性が低い」と注意喚起をしていたこともあり、FRBの政策決定に大きな影響を与えるとは考えにくい。米11月雇用統計の結果を受けたドル売りは長続きしないと考えてよさそうだ。市場は18-19日の日銀金融政策決定会合と植田総裁の会見に注目している。日銀の追加利上げへの期待から円は底堅い一方で、植田総裁の会見内容を見極めたいとの思惑から様子見姿勢が強くなることが予想される。本日のドル/円は154円台半ばから155円台前半での値動きが中心となりそうだ。

注目の経済指標：英消費者物価指数

注目のイベント：FRB高官発言

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