中東情勢の緊迫化がECBの仕事を困難に=NY為替
きょうのユーロドルは一旦1.15ドルを割り込んだものの、NY時間に入って買い戻しが見られており、1.15ドル台を維持し、高値圏での推移は温存しているようだ。
イスラエルのイラン攻撃後の原油相場が急騰しており、WTIは一時77ドル台まで急騰する場面も見られた。これに対してエコノミストからは、原油急騰がECBの対応を困難にするとの指摘が示されている。ユーロ圏の最近のインフレ鈍化がリスクにさらされる可能性があるという。
中東情勢のさらなるエスカレーションは、ユーロ圏の成長にも悪影響を及ぼし、スタグフレーション的な見通しを強める可能性があるとも指摘している。ECBのシナリオによると、エネルギー価格が20%急騰した場合、インフレはベースケース比で0.6%ポイント上昇するという。
エコノミストは現時点で、このような極端なシナリオには至っていない。しかし、エネルギー価格の変動性が高まる中、ECBは基礎的インフレの動向をさらに注視するだろうと付け加えた。
EUR/USD 1.1545 EUR/JPY 166.35 EUR/GBP 0.8498
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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