ドル円、一時144円台まで下落もNY時間にかけて買い戻される=NY為替序盤
きょうの為替市場、ドル円は一時144円台に下落する場面も見られたが、NY時間にかけて買い戻されている。米中協議の進展を受けたリスク選好もここに来て一服しており、全体的に様子見の雰囲気が出ている。そのような中、円高の動きがドル円を圧迫しているが、145円を割り込むと買いも出るようで、下押す動きまでは出ていない。
ドル円は4月22から5月12日までの上昇波の38.2%戻しが145.30円付近に来ている。完全に割り込むようであれば、50%戻しの水準まで到達する可能性が高まる。その水準は144.25円付近だが、21日線も本日は144円台前半に来ている。来週にかけてさらに下値を試す展開になれば、144円台前半から半ばの水準は注目ポイントとなりそうだ。
オプション市場では、ドル安を想定したポジションが増えており、ドル離れといった為替市場の構造変化を予想する動きがますます強まっている。米中協議の進展を受けたリスク選好も一巡し、市場も次の展開に備えている中、ドル離れへの警戒は根強くあるようだ。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は145円に観測されている。
16日(金)
145.00(7.3億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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