【これからの見通し】明日の米独立記念日を控えて、きょうは米雇用統計 ドル相場の反応持続性はどうか
【これからの見通し】明日の米独立記念日を控えて、きょうは米雇用統計 ドル相場の反応持続性はどうか
きょうは6月の米雇用統計が発表される。あすが米独立記念日となることから、通常よりも一日前倒しされた発表となっている。米景気動向の強弱感を見るうえで最も注目される経済指標の一つ。特に非農業部門雇用者数の増減がポイントとなる。市場予想は10.6万人増と前回の13.9万人増から弱含む見込み。昨日発表された米ADP民間雇用者数は3.3万人減と予想外の減少となり、ドル売り反応を誘っていた。きょうの民間雇用者数の予想は10万人増と前回の14万人増からは鈍化も、非農業部門の雇用増の大半を占める強さを示す予想数値になっている。ただ、予想と結果の乖離が大きい指標として知られているだけに、結果を見てみなければわからない面は強い。
その他の項目では失業率は4.3%と前回の4.2%から小幅上昇する見込み。労働参加率は62.4%と前回から変わらずの予想。平均時給は前月比+0.3%と前回の+0.4%から鈍化、前年比も+3.8%と前回の+3.9%からの鈍化が見込まれている。全般的な傾向としては、労働市場が次第に冷やされてきている印象だが、底堅さも残す予想となっている。
明日の米独立記念日を含めて米国市場は3連休となる。きょうは米債券市場なども短縮取引となる。米雇用統計など一連の米指標結果が出揃ったあとは、市場反応は次第に収束する方向に向かいそうだ。ただ、市場に与えるインパクトが大きい結果となれば、その影響は週明けまで残ることとなろう。
その他の米指標としては、貿易収支(5月)、新規失業保険申請件数(06/22 - 06/28)、PMI(購買担当者景気指数・確報値)(6月)、製造業新規受注(5月)、耐久財受注(確報値)(5月)、ISM非製造業景気指数(6月)などが発表される。トランプ関税が注目されるなかで、米貿易収支は710億ドルと前回の616億ドルから赤字幅が拡大する見込みとなっている。米貿易収支と同時刻にはカナダ国際商品貿易(5月)も発表される。
この後のロンドン・欧州市場では、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国などの非製造業PMI確報値(6月)が発表される。トルコでは消費者物価指数と生産者物価指数(6月)が発表される。また、中銀関連では英中銀がDMPインフレ調査(6月)や四半期信用状況調査 を公表する。ECBは6月5日開催分の理事会議事録を公表する。
発言関連では、ボスティック・アトランタ連銀総裁が金融政策について講演を行う。質疑応答も予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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