模様眺めムード、トランプ関税やウクライナ停戦の行方見守る=ロンドン為替概況
模様眺めムード、トランプ関税やウクライナ停戦の行方見守る=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、主要通貨の値動きが停滞し模様眺めとなっている。ドル円は152円台半ばから後半、ユーロ円は159円台半ばから160円台乗せ水準、ポンド円は191円台半ばから192円台前半などで売買が交錯している。前日の流れを受けてドルの上値は重いが、ユーロドルは1.04台後半、ポンドドルは1.25台後半を中心に比較的小幅の推移にとどまっている。今週はトランプ米大統領の言動を中心に動いた。週明けの鉄鋼・アルミへの25%関税、週後半には相互関税などのポールが各国に向けて投げかけられた。鉄鋼・アルミは1カ月程度、相互関税については4月までと交渉期間が設けられている。また、トランプ大統領はウクライナ停戦に向けてロシアとの電話会談を行った。ただ、ウクライナのNATO加盟や領土保全について否定的な見解を示しており、今後物議を醸すこととなろう。ミュンヘンで安全保障会議が開催されており米副大統領とEU・ウクライナとの協議が行われる予定。トランプ大統領が投げかけられたボールがどのように返されてくるのか。市場は固唾をのんで見守っている状況だ。
ドル円は152円台半ばでの取引。東京午前に153.15近辺まで買われたあとは、振幅をともないながらも上値が抑えられている。ロンドン朝方には152.39近辺に安値を広げた。ロンドン時間には152円半ばから後半での揉み合いが続いている。当面のトランプ関税関連の動きが一巡したあとは、ウクライナ停戦をめぐる動きに関心が移ってきている状況。
ユーロドルは1.04台後半での取引。前日NY終値1.0465を軸に上下動。ロンドン朝方に1.0447近辺まで下げたあとは1.0488近辺まで上昇。ただ、売りも買いも続かず前日終値付近へと戻している。ユーロ円もロンドン朝方の159.43近辺を安値に、160.19近辺まで一時上昇。足元では再び159円台後半に軟化している。対ポンドでは小幅に動きにとどまっている。EUは、トランプ大統領の相互関税は誤った方向への一歩、と表明しているが、市場は反応薄。
ポンドドルは1.25台後半での取引。ロンドン朝方の1.2549近辺を安値に、1.2596近辺まで買われた。しかし、1.26台には届かず売買が交錯している。ポンド円はロンドン朝方の191.48近辺を安値に、ロンドン序盤には192.40近辺に高値を伸ばした。その後は、方向感なく売買が交錯している。ユーロポンドは0.8318から0.8341の狭いレンジで、ややポンド買いに傾いている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
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執筆者 : MINKABU PRESS
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