為替市場、トランプ氏の関税による世界貿易混乱のリスクに備える=NY為替
NY時間の昼に入ってドル円は151円台前半と本日高値圏での推移となっている。きょうのドル円はさらに上値を試し始め、151円台まで上昇。FRBの利下げへの期待が市場で後退しており、米国債利回りも上昇する中、為替市場はドル高が続いている。
そのような中でドル円は、前日の上げの勢いから、上値追いへの安心感が出ているようで、リバウンド相場を加速させている。目先は151.35円付近に200日線が控えており、試しに行くか注目される。
為替市場はトランプ氏が提案する関税が世界貿易を混乱させるリスクに備えているとの指摘が出ている。米商品先物協会(CFTC)が先週末に発表したIMM投機筋の建玉報告によると、ファンド勢はここ数週間、人民元とメキシコペソに対するショートポジションを増やしているという。トランプ政権下で米主要貿易相手国の通貨に対する需要が落ち込むと見て、こうした売りを仕掛けているようだと分析している。
この2週間の賭け市場でのトランプ氏勝利へのオッズ上昇と並行する形で、人民元とメキシコペソの対ドルのボラティリティーが急上昇している。アナリストは「米国への輸入関税引き上げの現実味が増している。個々の新興国への直接的な影響だけではなく、世界貿易への連鎖的な影響も予想される」と述べている。
USD/JPY 151.10 USD/CNH 7.1378 USD/MXN 19.9010
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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