ドル円、155円台半ばまで一時下落 円高のみならずドル安も=NY為替概況
ドル円、155円台半ばまで一時下落 円高のみならずドル安も=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は東京時間の早朝に一旦157円台半ばまで上昇したものの、直ぐに戻り売りに押された。NY時間に入ると円高のみならずドル安も加わり、155円台半ばまで下落。
日曜日の衆院選は高市首相率いる自民党が圧勝した。今後、積極財政を標ぼうする同首相の政権基盤が確立しそうな勢いだが、為替市場は意外に円高で反応している。先週末までに自民党圧勝のシナリオをすでに織り込み、材料出尽くし感が出ている可能性がありそうなほか、日銀による利上げ時期の前倒しが意識されやすくなったとの指摘も出ている。また、円安期待は行き過ぎとの声も出ていた。
一部からは、日本の為替介入の可能性は引き続き高いとの指摘が出ている。特に160円を超えた場合に可能性が高く、さらにドル高が伴っていれば、米国の支援も得られる可能性があるという。
ドルについては、中国当局が同国内の金融機関に対し、米国債の保有を縮小するよう求めたと報じられていたことや、今週に延期していた1月の米雇用統計の発表を控える中、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長は雇用者数について、「GDPの伸びと整合する僅かな減少を想定しておくべきだろう」との見解を示したことがドル安を誘っていた面もありそうだ。
ユーロドルは1.19ドル台を回復。21日線でサポートされた形となっており、一旦退けられた1.20ドルを再び試しに行くか注目の展開が見られている。一方、ユーロ円は円高の動きから東京時間に184円台に下落していたものの、185円台後半に買い戻し。1月につけたユーロ発足以来の高値186.85円を目指す展開は継続している。
エコノミストは、ECBは今年一杯政策金利を据え置くとの見方がジェフリーズの基本シナリオだが、次の一手が利下げとなるリスクが明確に高まっていると指摘している。「ユーロ高によるディスインフレ圧力、技術革新による物価抑制効果、中国が世界の貿易パートナーを多様化しようとしている動きなどを踏まえると、利上げよりも利下げの可能性の方が高いと見ている」という。
外部リスクは依然不透明だが、ECBは概ね現状に満足しており、政策金利は中立水準にあり、インフレは現在2%を下回り、景気も後退局面からは程遠い状況。
きょうのポンドドルは1.37ドルまで一時買い戻された。21日線でサポートされた格好となってお、上向きの流れに回帰できるか注目される。一方、ポンド円は円買い戻しの動きから一時212円台前半まで下落したものの、213円台に戻す展開。
ポンドが買い戻されている要因に政治不安がひとまず後退していることが挙げられる。政治生命の危機に直面しているスターマー英首相に、閣僚らが相次いで支持を表明した。スコットランド労働党リーダーのサワール氏からは辞任を要求されたが、求心力回復へ一定の時間を得た格好になる。サワール氏の辞任要求後、閣僚らは1人ずつスターマー氏への支持を言及。
中には、首相の地位を脅かす可能性が最も高いとみられているストリーティング保健・社会福祉相やレイナー前副首相もいた。ストリーティング保健相は、「スターマー首相にチャンスを与えるべきだ」と呼び掛けた。レイナー氏も「スターマー氏を全面的に支持する」とXに投稿し、「最悪の対応は、派閥争いに走ることだ」と続けた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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