ポンド売り強まる、英ＣＰＩが予想以上に低下 ドル円１４９円台前半＝ロンドン為替概況

ポンド売り強まる、英ＣＰＩが予想以上に低下　ドル円１４９円台前半＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場では、ポンド売りが強まった。日本時間午後３時に発表された英消費者物価指数が前年比＋１．７％と前回の＋２．２％から大幅に低下したことに反応した。市場予想は＋１．９％だった、市場での追加利下げ観測が一段と高まり、英債や英株が買われている。ポンドドルは1.30台後半から1.29台後半へ、ポンド円は195円台前半から193円台後半へ急落した。ユーロポンドもポンド売りに傾いている。ポンド相場が主役となるなかで、ドル円やユーロドルは小動き。ドル円は東京市場後半に買い戻された流れを受けて149.50手前水準まで買われたあとは、149円台前半で揉み合い。ユーロドルは1.08台後半から1.09手前水準での小幅振幅。ユーロ円は162円台でやや円安方向に振れている。米１０年債利回りは４．０４％付近から４．００％台へと低下、ＮＹ原油先物は７０ドル台へと低下している。足元では、ポンド売りは一服しており、ＮＹ市場待ちとなっている。

　ドル円は149円台前半での取引。東京午前につけた148.88近辺を安値に、その後は買いが優勢となっている。ロンドン序盤には高値を149.49近辺まで伸ばした。足元では149円前半での揉み合いが続いている。売りは一時的にとどまり、買戻しが入っている。150円に向けた底堅い流れが続いている。

　ユーロドルは1.08台後半での取引。ロンドン早朝にポンドドル急落に連れて一時1.0875近辺まで下落。しかし、売りは続かず1.0897近辺まで高値を伸ばした。その後は1.0890付近に高止まりしている。ユーロ円は162円台でじり高の動き。東京午前の162.12近辺を安値に、ロンドン序盤には162.79近辺まで高値を伸ばしている。対ポンドではユーロは堅調。この日はポンド主導の展開となっている。あすのＥＣＢ理事会結果発表を控えて、ユーロ相場は様子見ムード。

　ポンドドルは1.30台前半での取引。９月英消費者物価指数が前年比＋１．７％と前回＋２．２％や市場予想＋１．９％を下回ったことでポンド売りが強まった。ポンドドルは1.3077近辺を高値に、一時1.2983近辺まで急落した。その後は1.30台前半まで買い戻されている。ポンド円は東京早朝の195.31近辺を高値に、一時193.71近辺まで下落。その後、ロンドン時間には194円台半ばへと買い戻されている。ユーロポンドは0.8327近辺を安値に0.8380近辺まで上伸した。

minkabu PRESS編集部 松木秀明