【これからの見通し】米雇用統計に注目、ドル安の流れが強まるのかを確認
【これからの見通し】米雇用統計に注目、ドル安の流れが強まるのかを確認
今週は日銀関連の報道で円高の動きが目立つ週となっている。その陰に隠れているものの、ドル相場もドル売りが優勢になっている。きょうの米雇用統計でドル安が来週以降のトレンドとなってくるのか、再び混とんとしたステージに戻るのかが注目されよう。
今回発表される2月米雇用統計について、雇用者数の市場コンセンサス予想は20万人増となっている。前回1月に35.3万人増と主要なエコノミスト予想すべてを上回る結果となったあとで、平均的な増加を維持できるのかどうかがポイントとなる。反動減となれば、ドル安の流れの定着につながりそうだがどうか。
失業率については3.7%と前回と同水準となる見込み。平均時給は前年比+4.3%と前回の+4.5%から伸びが落ち着く見込み。前月比も同様に+0.2%と前回の+0.6%から伸びが鈍化する見込み。
その他の指標発表は、ドイツ鉱工業生産指数(1月)、ドイツ生産者物価指数(1月)、ユーロ圏実質GDP確報値(2第4四半期)、カナダ雇用統計(2月)などが予定されている。
発言イベント関連では、シムカス・リトアニア中銀総裁の会見、ホルツマン・オーストリア中銀総裁のイベント出席などが予定されている。昨日はラガルドECB総裁が利下げに関する議論はなかった、と明言していたが、スタッフ経済予測では市場観測通りにインフレ予測が引き下げられていた。ECB当局者らから利下げ関連の発言がでてくるのかチェックしておきたい。
また、週末には米FOMCを控えた当局者発言が控えられる「ブラックアウト期間」に入る。それに先立って、きょうはウィリアムズNY連銀総裁が討論会に参加する。パウエル議長の議会証言のあと、FOMCを控えた最終的な当局者発言として注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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