ポンド円、下げ取り戻し上昇トレンドは維持 英企業の賃金上昇率は依然5%超=NY為替
NY時間の終盤に入って、ポンド円は189.60円付近で推移している。きょうの為替市場は円高が強まったことから、一旦188円台前半まで下落したものの、ポンド自体が強い動きをしていることから、下げの多くを取り戻している。本日の21日線が189.80円付近に来ており、一時下放れる動きも見られていたが、いまのところ上昇トレンドは維持されている。
本日は英中銀が企業の財務責任者を対象に行った調査を公表していたが、生活費危機が薄れているにもかかわらず、2月までの3カ月間に予想される賃金上昇率は平均5.2%に留まっていることが明らかとなった。企業の賃金上昇率は昨年夏以来冷え込むことなく、20カ月に渡って5%を上回っている。
英中銀は2%のインフレ目標の持続的達成には賃上げを緩やかにする必要があるとしている。賃金の伸びが3.0-35%程度であれば、物価安定と一致すると見ている。英中銀は労働市場の圧力を繰り返し指摘しており、市場は年後半まで利下げは行われないと予想している。市場では、年内に0.25%ポイントの利下げが2回実施され、3回目の利下げの確率は50%程度と見ている。なお、1月時点では5回の利下げが予想されていた。
GBP/JPY 189.62 USD/JPY 148.07 GBP/USD 1.2806
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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