ドル円、150円台後半まで急伸 財務省への警戒はまだ小さい=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は上げを一服させているものの、本日高値圏での推移が続いており150円台後半での推移となっている。この日の米消費者物価指数(CPI)を受けて市場は早期利下げ期待を大幅に後退させており、為替市場はドル高が強まっている。ドル円は節目の150円を一気に突破したことで、ストップを巻き込み150円台後半に急上昇している。
150円を突破してきたことで、財務省への警戒感が高まり、介入を心配するべきかどうかという疑問が一部では生じそうだ。しかし、当面はその脅威は特に深刻ではないとの指摘も出ている。ドル円は短期間に155円付近まで上昇する可能性もなくはないが、それまでは財務省の登場を心配しなくてもよさそうだという。
今回のドル円上昇には正当な理由があって、重要な点は市場の状況が秩序を欠いているように見えないことだという。きょうは大幅に上昇したものの、過去2週間で見れば、2%を若干上回る程度の上昇に留まっており、財務相がドル売り・円買い介入を実施した2022年当時は2週間での相場変動は5%を超えていた。いまの状態はそれからは程遠いという。また、円独歩安という雰囲気でもない。
USD/JPY 150.75 EUR/JPY 161.43
GBP/JPY 189.78 AUD/JPY 97.25
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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