連日のドル買い、先週末の米雇用統計後のドル安に調整 ドル円は150円台前半=ロンドン為替概況
連日のドル買い、先週末の米雇用統計後のドル安に調整 ドル円は150円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、連日のドル買いの動きとなっている。特段の目立った材料がない中で、先週末の米雇用統計後のドル安に対する調整が入る格好。ただ、通貨ごとにスピードはまちまち。東京市場では米債利回りの上昇を受けたドル円の上昇、豪中銀の利上げ発表後に今後の利上げ打ち止め感が強まったことが豪ドル/ドルの下げにつながっていた。一方、ロンドン時間に入るとユーロドルやポンドドルの下げが勢い付いている。ユーロドルは1.07付近で売買が交錯したあと、1.0680付近へと下落。ポンドドルは1.23台前半から1.2290付近へと下押し。この時間帯には米債利回りが一転して低下しているが、ユーロやポンドの軟調な動きには特段の影響を与えなかった。独鉱工業生産の下振れや、英調査会社による食品価格の伸び鈍化などの報道も材料として加わった。ドル円は序盤に150.49近辺に高値を伸ばしたあとは、150円台前半で上昇一服。クロス円は円高方向に振れている。ユーロ円は161円台乗せとなったあとは売りに押されて160.50台へと反落。ポンド円は185円台前半から184.80付近に下押し。豪ドル円は96.50付近へ一段安となった。
ドル円は150円台前半での取引。東京朝方の149.94近辺を安値に、その後は上昇の流れとなった。ロンドン朝方には150.49近辺に高値を更新。しかし、米10年債利回りが4.66%付近から4.58%台に低下する動きで上昇一服。150円台前半で売買が交錯している。欧州株や米株先物が軟調に推移していることが重石となった面も。
ユーロドルは1.06台後半での取引。前日の流れを受けて軟調な推移が続いている。東京朝方の1.0722近辺を高値にじり安となり、1.07挟みの水準に軟化。ロンドン時間に入ると一段安となり1.0680付近に安値を広げている。ユーロ円は上に往って来い。東京午後からロンドン序盤にかけては買われ、160.70台から161円台乗せまで上昇。しかし、その後は売りに転じると安値を160.50台まで広げた。対ポンドではややユーロ買いの動きとなっている。
ポンドドルは1.22台後半での取引。東京朝方の1.2349近辺を高値に、その後はじり安となった。ロンドン時間には1.23台前半から1.2290付近へと一段と売られている。ポンド円は185.50付近で上値を抑えられると、184.80付近へと軟化している。ユーロポンドは0.8680近辺から0.8690近辺へと小高く推移。総じてポンド売り圧力が優勢。英調査会社カンターによると、英食品インフレが前年比9.7%と二桁台を下回っていた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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