ドル買い優勢、米債利回り動向手掛かりに ドル円は149円台後半=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、米債利回り動向手掛かりに ドル円は149円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。米債利回り動向に対してドル相場が敏感に反応している。ユーロドルはロンドン朝方に米10年債利回りが4.60%付近に低下すると、高値を1.0592近辺に更新。先週末のドル買いの動きにやや調整が入った。しかし、米債利回りが4.63%付近に上昇したことでドル買いが優勢になり、1.0532近辺まで下押しされている。ポンドドルも同様に1.2220近辺まで買われたあとは、1.2148付近へと下落。いずれも本日の安値を広げている。この日は独仏ユーロ圏、英国などの製造業PMI確報値が発表されたが、多少の改善をみせつつも引き続き50割れにとどまっており、目立った市場反応はみられなかった。ユーロ圏失業率は6.4%と過去最低水準にとどまった。ドル円は149円台後半に高止まりしている。東京午後に149.82近辺まで買われ、年初来高値を更新した。その後は売買が交錯して149円台後半での揉み合いが続いている。総じて、ドル高の流れが継続している。このあとのNY市場ではパウエルFRB議長の発言機会が予定されており、事前にドルが買われている面も指摘される。
ドル円は149円台後半での取引。先週末にじりじりと水準を上げており、150円目指す方向性を示している。週明けの東京昼過ぎに149.82近辺まで買われ、年初来高値を更新。昨年10月21日以来の高値水準となっている。昨年の政府・日銀による為替介入水準に入ってきており、節目水準を控えていることもあってロンドン市場では売買が交錯。方向性に欠けた取引となっている。
ユーロドルは1.05台前半での取引。先週末に軟化した後を受けて、週明けには1.05台後半で取引を開始。ロンドン朝方には米債利回りの低下とともに1.0592近辺まで反発。その後は米債利回りの上昇とともに1.0530台へと安値を広げている。ユーロ円はユーロドル動向に沿った値動き。158.48近辺まで買われたあとは売りに転換。157.67近辺まで安値を広げた。対ポンドでは方向性に欠ける動きが続いている。一連の欧州製造業PMIの結果には目立った反応はみられず、米債利回り動向に敏感に反応している。
ポンドドルは1.21台半ばでの取引。序盤にかけて1.2220近辺まで反発したあとは、売りに転じている。足元では1.2150付近へと安値を広げてきている。ポンド円も182.82近辺まで買われたあとは、売りに転じると安値を181.90付近に広げてきている。欧州株は米債利回りなどの上昇を嫌気しており、序盤の上げを消してマイナス圏に転じている。ユーロポンドは0.8650台から0.8670台での上下動にとどまっており、方向性を示していない。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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