全般的にドル高優勢のなかで、ポンドは高インフレ受けて堅調 ドル円一時135円台=ロンドン為替概況
全般的にドル高優勢のなかで、ポンドは高インフレ受けて堅調 ドル円一時135円台=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル高とポンド高が綱引きとなっている。米債利回りが上昇しており、ドル円は1カ月ぶりに135円台をつけた。日銀関係者が「4月決定会合でのYCC修正、日銀内で慎重な意見広がる」と発言したことが円売り反応につながった面もあった。ただ、135円台での売り圧力も強く134円台後半で推移している。ユーロドルは1.09台後半から1.0920台まで下押しされている。米10年債利回りが3.58%付近から3.63%台に上昇、ドル買い圧力となった。ポンドは買いが先行。3月の英消費者物価指数は前年比+10.1%と引き続き二桁台の高インフレが続いたことがポンド買い反応を強めた。ポンドドルは1.24付近から一時1.2470台まで上伸した。ただ、全般的なドル高圧力のなかで足元では1.24台割れへと下押しされている。欧州株は英国の根強いインフレを警戒して軟調。クロス円は上に往って来いとなっている。序盤はポンド買いにつれてポンド円は166円台後半から168円手前まで上昇したが、その後は167円台前半に押し戻されている。ユーロ円も147円台前半から147.80台まで買われたあとは、再び147円台前半へ戻している。英中銀の5月会合について、市場では25bp利上げ観測が高まっている。5月米FOMCについては引き続き25bp利上げ観測がコンセンサスとなっているほか、6月会合では25bp追加利上げが3割弱まで織り込まれてきている。
ドル円は134円台後半での取引。東京市場からの上昇の流れが継続。ロンドン時間には米債利回りの上昇も加わり一段高。日銀関係者が「4月決定会合でのYCC修正、日銀内で慎重な意見広がる」と発言したことが円売り反応につながった面もあり、一時135.13近辺まで高値を伸ばした。約1カ月ぶりの135円台の取引となっている。ただ、135円台では売り圧力も強く、134円台後半に押されて揉み合っている。
ユーロドルは1.09台前半での取引。米債利回りの上昇とともに上値重く推移。対ポンドでの売り圧力も加わった。ユーロドルは1.09台後半から一時1.0926近辺まで安値を広げている。ユーロ円は上に往って来い。買いが先行して147.30付近から147.86近辺まで高値を伸ばしたあとは、再び147円台前半に押し戻されている。レーンECBチーフエコノミストは、基本シナリオが維持されれば、5月利上げが適切に、とのこれまでの見方を繰り返している。
ポンドドルは1.24付近での取引。3月英消費者物価指数が前年比+10.1%と二桁台の高い伸びとなったことで、英中銀の追加利上げ観測が強まった。ポンド買いが先行して1.24台前半から一時1.2472近辺まで上伸した。その後は全般的なドル高圧力を受けて一時1.2395近辺まで反落した。ポンド円は166円台後半から167.97近辺まで買われたあとは、167円台前半へと押し戻されている。ユーロポンドは0.8830付近から一時0.8792近辺まで下落。その後は0.88台前半へと下げ渋り。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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