ドル円主導でドル高調整の動き、クロス円も軟調に 明日の日米イベント控えて=ロンドン為替概況
ドル円主導でドル高調整の動き、クロス円も軟調に 明日の日米イベント控えて=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りと円買いが混在している。あすの米雇用統計や日銀金融政策決定会合結果発表を控えて、これまでのドル高や円安の動きに調整が入っている。ドル円の下げが目立っており、東京市場で137円台割れとなったあと、ロンドン市場では前日安値を下回り、136.05付近まで下値を広げている。ユーロドルは1.0680近辺、ポンドドルは1.19ちょうど近辺に本日の高値を伸ばした。米10年債利回りは4%の節目水準をやや下回っているが3.97%台までと比較的小幅の低下に留まっている。ドル円とともにクロス円が軟調。ユーロ円は143.70付近、ポンド円は161.60付近に下押しされている。あすの日銀決定会合は黒田総裁の任期中最後の会合となる。市場では緩和継続姿勢を維持することが見込まれているが、一部にはYCC変動幅拡大や解除などのサプライズを想定する声もでている。通貨オプション市場ではドル円の翌日物ボラティリティーが40%超と1月18日に日銀がYCC変動幅を拡大したサプライズ会合時以来の高水準となっている。ロンドン午前には主要経済統計発表はなかった。米新規失業保険申請件数の発表待ちとなっている。
ドル円は136円台前半での取引。東京早朝に137.38近辺の高値をつけたあとは上値重く推移している。ロンドン市場では136.50割れから前日安値を下回り、136.05付近に安値を広げている。大台割れを試す動きとなっている。ポンドドルやユーロドルが買われるドル売りとともに、クロス円の下げも伴っており円高の動きもみられている。
ユーロドルは1.05台後半での取引。東京市場でじり高となったあとロンドン市場では1.05台後半に上昇。足元では高値を1.0580近辺へと伸ばしている。一方、ユーロ円はドル円とともに下落。144円台半ばが重くなると安値を143.70台に広げている。対ポンドではユーロ買いが先行したが、その後は売りに転じている。ビルロワデガロー仏中銀総裁は、フランスと欧州のインフレ率は依然として高すぎる、としながらも、現在から6月にかけてピーク迎えるはずだと述べている。
ポンドドルは1.18台後半での取引。ユーロドルとともにドル売り圧力が広がっており、1.1850付近から1.19ちょうど近辺まで買われている。ポンド円は上値重く推移。162円台割れから一時161.60付近まで下押しされた。ユーロポンドは序盤に0.89台乗せとなった後は売りに転じて0.8880台へと押し戻された。この日は明日の米雇用統計発表を控えた調整圧力が広がっている。英欧経済指標などの手がかりには欠けている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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