広告を非表示にする
ad hide img

みんかぶプレミアム会員なら
広告非表示で利用できます

※サイトからのお知らせは除きます

米CPI受けドル売り強まる ドル円は一時128円台に急落=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場、この日発表の12月の米消費者物価指数(CPI)を受けてドル売りが強まり、ドル円は130円を割り込んだ。ストップを巻き込んで一時128円台まで急落。きょうの下げで21日線を下放れる動きが出ており、日銀が17、18日の決定会合で大規模緩和の副作用を点検し、必要な場合は追加の政策修正を行うとのニュースも流れる中、ドル円は明日以降の動きが警戒される。

 12月の米CPIは予想範囲内の内容となった。総合指数は前月比で0.1%低下し、前年比では6.5%に鈍化した。また、コア指数も前年比で5.7%に伸びが鈍化。ガソリンが前月比で9.4%低下したほか、輸送、中古車、航空運賃の下げが寄与した。

 インフレの伸び鈍化を示す内容ではあるが、依然として高水準ではあり、FRBが注目しているサービスインフレもなお上昇が続いている。市場の一部からは予想を下回るのではとの期待も出ていただけに、発表直後は若干失望感も出ていた。

 しかし、次回のFOMCでの利上げは0.25%ポイントとの見方を市場はさらに強めたようで、FF金利先物市場では、その確率を89%まで引き上げている。また、同時刻に伝わったハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の「今後は0.25%ポイント利上げが適切になる」との発言もドル売りを誘っていた。

 ユーロドルは買いが加速し、1.08ドル台半ばに上昇。FRBの利上げペース縮小期待からドル売りがユーロドルを押し上げている。市場からは1.10ドルが視野に入ったとの指摘も出ているようだ。

 一方、ユーロ自体にも力強い動きがある。予想外の暖冬でガス価格も急低下する中、リセッション(景気後退)への懸念が以前よりは後退している。景気後退には入るが、マイルドなものとの見方も広がっているようだ。

 また、金融政策の先行きに対する見方の違いもユーロをサポート。ECBの利上げ停止までにはまだ時間がかかるという確信がユーロの魅力に拍車をかけている。短期金融市場では、FRBはあと多くても1.00%ポイント、英中銀も1.00%ポイントの利上げで一旦停止とみられている。その一方で、ECBはあと1.50%ポイントの利上げを行うと見ている状況。今週伝わっていたECB理事の発言もタカ派色を強めており、2月、3月の理事会では0.50%ポイントずつの利上げが有力視されている状況。

 ポンドドルは買いが優勢となり、1.22ドル台に上昇。ただ、ポンドはユーロほど力強い動きはしていない。今週は英中銀チーフエコノミストのピル委員が英労働市場の軟化と英経済がリセッション(景気後退)に向かう中で、インフレ圧力が低下しつつある可能性に言及していた。短期金融市場でも英中銀の利上げ期待を後退させており、年央に4.50%でターミナルレート(最終到達点)を向かえるシナリオを織り込んでいる。トラス前首相が打ち出した大型減税案による混乱時には6.25%まで上昇していた。

 ポンドはむしろ、金利よりもリスクを意識した動きも見られている。今年に入って株高が続くなど、リスクセンチメントの改善が景気に敏感なポンドを押し上げている。また、本日は英国とEUが新たな交渉で離脱後の問題解決に向け最終的合意を目指すと伝わっていた。4月のベルファスト合意(聖金曜日協定)締結25周年までに北アイルランド議定書を巡り、双方が合意に至るようであれば、ポンドにとってはポジティブな材料となり得る。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

為替ニュース/コラム

一覧を見る

注目ニュース

新着ニュース

ad hide img

みんかぶプレミアム会員なら
広告非表示で利用できます

※サイトからのお知らせは除きます

ad hide img

みんかぶプレミアム会員なら
広告非表示で利用できます

※サイトからのお知らせは除きます

主要通貨レート

関連ETF

直近24時間の重要経済指標

Pick Up 雇用統計 FOMC

ad hide img

みんかぶプレミアム会員なら
広告非表示で利用できます

※サイトからのお知らせは除きます