方向性はっきりせず、パウエル米FRB議長発言待ちに=ロンドン為替概況
方向性はっきりせず、パウエル米FRB議長発言待ちに=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、方向性がはっきりしない展開。NY時間にパウエルFRB議長がスウェーデン中銀主催の国際シンポジウムで「中央銀行の独立性と権限」に関する討論会に参加する。今年初の発言機会であり、米雇用統計後で次に米消費者物価指数の発表を控えるタイミングとなるなかで、市場の関心が集まっている。ロンドン市場ではこのイベントを控えて様子見ムードが広がっている。ドル円は132円を挟む振幅で、132.29を高値に131.70台までの値動き。ユーロ円は141.93近辺まで買われたあとは141.50割れまで反落し、その後はレンジ取引となっている。ユーロドルは前日に買われた高値圏で動意薄。本日これまでのレンジは1.0721から1.0752までと狭い。欧州株や米株先物は調整売りに押されているが、NY原油先物は74ドル割れから75ドル台へと反発。米10年債利回りは3.55%付近へと小幅上昇。いずれも調整の動きが主体となっているようだ。
ドル円は132円台前半での取引。ロンドン序盤は買いが先行し、高値を132.29近辺まで伸ばした。しかし、その後は131.70台まで反落。方向感なく振幅している。パウエル米FRB議長の討論会参加が予定されており、それまでは模様眺めとなっているようだ。黒田日銀総裁は「気候変動は価格や成長に大きな影響を及ぼす可能性」との発言があったが、市場は反応薄。
ユーロドルは1.07台前半での取引。ロンドン序盤に高値を1.0752近辺に更新したが、東京市場で付けた安値1.0721近辺からは30ポイント程度の小動き。前日NY市場で買われた後の高値圏での揉み合いが続いている。ユーロ円は序盤に141.93近辺に高値を伸ばしたあとは141.50割れまで反落。その後はレンジ内で推移している。対ポンドでは買いが先行もすぐに値動きは落ち着いた。シュナーベルECB理事が利上げ継続の必要性に言及したが、目立った買い反応はみられなかった。
ポンドドルは1.21台後半での取引。序盤に1.2140近辺まで下押しされたあとは1.2185近辺まで反発した。その後はレンジ内での揉み合いとなっている。ポンド円は朝方に160.80近辺に買われたあと160.20台まで反落。再び160円台後半で下に往って来いとなっている。ユーロポンドは0.8835近辺まで買われたあとは0.8820付近に落ち着いた。ポンド関連の特段の新規材料はみられなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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