「FRBは雇用重視 米雇用統計に注目」 外為トゥデイ 2021年8月6日号
目次
▼5日(木)の為替相場
(1):豪貿易収支 ほぼ予想通りの結果
(2):BOE金融政策報告受けポンド買い
(3):米貿易収支 過去最大の赤字
(4):米株、米長期金利上昇で円売り
5日(木)の為替相場
期間:5日(木)午前6時10分~6日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪貿易収支 ほぼ予想通りの結果
豪6月貿易収支はほぼ予想通りの104.96億豪ドルの黒字であった(予想104.50億豪ドルの黒字)。
(2):BOE金融政策報告受けポンド買い
英中銀(BOE)は予想通りに政策金利(0.10%)と資産買い入れプログラムの規模(8950億ポンド)を据え置いた。議事録では、政策金利の据え置きは全会一致の決定だった一方、資産買い入れプログラムについてはソーンダース委員が減額を主張し、7対1で据え置きを決定した事が明らかになった。同時に公表した金融政策報告では、インフレ率が従来の予想を上回り年内に4%を超えるとの見通しを示し、物価上昇抑制のためにある時点で「緩やかな引き締め」が必要になるとの認識を示した。これを受けてポンドは乱高下したが、次第に買いが優勢となった。
(3):米貿易収支 過去最大の赤字
米6月貿易収支は757億ドルの赤字となり、過去最大の赤字を記録。赤字額は市場予想(742億ドル)を上回った。米新規失業保険申請件数は38.5万件と予想(38.3万件)ほど改善しなかったものの、前週(39.9万件)から減少した。
(4):米株、米長期金利上昇で円売り
米失業保険申請件数の減少を好感した動きなどから米国株が上昇する中、円売りが優勢となりドル/円やクロス円は上伸。なお、S&P500とナスダックはこの日、終値ベースでの最高値を更新した。また、株高を受けて米10年債利回りは1.2%台を回復し、一時1.227%前後まで上昇した。
5日(木)の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し:米雇用統計に注目
昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%上昇。前日に米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長が2023年の利上げ開始に言及した事で米長期金利の上昇が続く中、109.79円前後まで上伸した。
本日は米7月雇用統計に市場の関心が集まっている。昨日は、ウォラーFRB理事が「6日の雇用統計と翌月の雇用統計はいずれも非常に高い数字が出ると強く期待している」とした上で「他の人が考えているよりも早く緩和的な金融政策を巻き戻せるようになるかもしれない」と述べた。現時点ではFRBがインフレよりも雇用を重視している事は明らかであろう。
7月雇用統計で「高い数字」が出れば、早期テーパリング(量的緩和の段階的な縮小)や早期利上げの観測が高まりドルを押し上げる公算が大きい。なお、米7月雇用統計の市場予想は非農業部門雇用者数85.8万人増、失業率5.7%、平均時給・前年比+3.9%などとなっている。
注目の経済指標
注目のイベント
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