【これからの見通し】月末で様子見ムードも、きょうは米ADP雇用統計
【これからの見通し】月末で様子見ムードも、きょうは米ADP雇用統計
昨日はドル円があらためて111円付近の重さを確認、110円台半ばで下値を試す動きとなった。ただ、一気に110円台前半へと水準を下げる動きにもなっていない。ユーロドルやポンドドルなどドル・ストレート通貨はロンドン市場でドル高方向を試す動きとなったあと、NY市場ではドル買い一服となり、揉み合いに落ち着いた。ユーロドルは1.19ちょうど挟み、ポンドドルは1.38台半ばで揉み合っている。豪ドル/ドルは0.75台割れを試す動きがみられたが、0.7510付近ではサポートされている。ただ、水準的には豪ドル安・ドル高を維持している。
ユーロドルとポンドドルがレンジ内に戻す動きとなり、きょうは動きにくそうな水準だ。一方、ドル円と豪ドル/ドルの下値トライにはまだ勢いが残されている感がある。この辺りの通貨ペアの動きに焦点が当たりそうだ。
市場では週末の米雇用統計、今日の月末フローなどをにらんで、様子見ムードが広がりそうだ。そのなかでは、米雇用統計の前哨戦として6月の米ADP雇用統計が注目されそうだ。前回は97.8万人増と力強い結果だったが、今回の市場予想は60万人増となっており、増加ペースの鈍化が見込まれている。一段と弱い結果であれば、米債利回り低下、株安の反応とともにドル円相場が圧迫される可能性があろう。
その他の指標発表予定は、スイスKOF先行指数(6月)、香港小売売上高指数(5月)、ドイツ雇用統計(6月)、ユーロ圏消費者物価指数・速報値(6月)、米MBA住宅ローン申請指数(25日までの週)、ブラジル失業率(4月)、南アフリカ貿易収支(5月)、カナダ実質GDP(4月)、カナダ鉱工業製品価格(5月)、カナダ原材料価格指数(5月)、そして米シカゴ購買部協会景気指数(6月)、米中古住宅販売成約指数(5月)など。原油相場にとっては米週間石油在庫統計が注目される。
金融当局者の発言関連では、パネッタECB理事、ホールデン英中銀委員、ボスティック・アトランタ連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁などの講演やイベント参加が予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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