【これからの見通し】ドル高の流れを軸に、クロス取引も活発に
【これからの見通し】ドル高の流れを軸に、クロス取引も活発に
ドル高の流れが継続している。直近で目立つのがドル円の堅調さだ。続々と大台を塗り替えて上昇しており、きょうは早くも109円台乗せ。心理的水準の110円が視野に入ってきている。同時にクロス円も上昇しており、ドル円の上昇速度の速さがうかがい知れる状況だ。
その一方で、ポンドとカナダドルは比較的ドル高の動きに対する抵抗力が強い。ポンドにとっては英中銀がマイナス金利導入について慎重な姿勢をとっていることや、ウイルスワクチン接種が先進国のなかでかなりのスピードで進展していることがポンド買いを誘っているようだ。また、原油高の流れが形成されており、石油関連通貨としてカナダドルとともに買われている面も指摘されよう。
ユーロポンドなどのポンドクロス取引、オージーカナダ(豪ドル/加ドル)などのカナダドルクロス取引などにも流れがでており、乗りやすい状況だ。ドル円相場に高所恐怖症がでた場合には、クロス取引も一考となりそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツ経常収支(1月)、ドイツ貿易収支(1月)、南アフリカGDP(第4四半期)、ユーロ圏GDP確報値(第4四半期)など。きょうは主要な米経済指標の発表は予定されていない。
発言イベント関連では、OECD経済見通し公表、米3年債入札(580億ドル)などが予定されている。今週中には米経済対策法案が米下院での再審議、バイデン大統領の署名を経て成立する見通しになっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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