ドル買い戻し優勢 ドル円は147円台に買い戻される=NY為替概況
ドル買い戻し優勢 ドル円は147円台に買い戻される=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル買い戻しが優勢となり、ドル円は147円台に買い戻された。ただ、ロンドン時間には前日に引き続き一時146円台まで下げ幅を拡大。
米政府機関が閉鎖に突入し、経済指標の発表も延期されている中、市場は手掛かり材料に乏しい状況となっている。ただ、米政府機関閉鎖について市場は、意外に楽観視しており、冷静な反応となっている。注目は短期間で終わるのか、トランプ政権が脅迫している政府職員の大量解雇まで行ってしまうのかを注視している状況。2週間程度で終了との見方も出ているようだ。
ドル円は21日線を下放れ、100日線に再接近している。100日線と200日線のレンジ内での攻防戦に変化はないが、どちらに抜けるのか、なお未知数の状況。
ユーロドルは戻り売りが優勢となおり、一時1.16ドル台に下落する場面も見られた。21日線を再び下回り、9月の年初来高値以降、上値の重い展開は継続している。しかし、ECBは利下げサイクル終了の一方、FRBは今後、追加利下げが続くことが予想される中、ユーロドルへの強気な見方も根強い。
本日は8月のユーロ圏失業率が公表されていたが、6.3%と前回よりも上昇していた。エコノミストは、勢いを得るのに苦戦しているユーロ圏では失業率が上昇を継続する可能性を指摘している。失業率は8月に上昇したが、過去最低水準に留まっている。しかし、今後は成長鈍化で失業率は上昇する可能性があるという。しかし、基本的な傾向は安定だとも述べている。
きょポンドドルは1.34ドル台前半に一時下落。前日は一時1.3525ドル近辺まで上昇し、100日線と21日線を回復していたが、跳ね返された格好。一方、ポンド円は売りが続き4日続落。一時197円台半ばまで下げを拡大させていた。100日線が197.70円付近に来ており、その水準に到達している。
ポンドに関しては見方に変化は出ていない。根強い高インフレから英中銀の早期追加利下げへの期待は後退しているが、英景気の先行きに対する不安感が広がっているほか、11月26日のリーブス財務相による秋季予算案の発表を控えて、財政リスクを市場は織り込んでいる状況。
アナリストからは「われわれのモデルでは、ポンドは対ユーロで約1%の短期的な過少評価が2週連続で記録されており、これは市場が英予算案を控えてポンドのリスクプレミアムを織り込み始めている可能性がある」との指摘も出ている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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