FX/為替「ドル/円今日の予想」 外為どっとコム トゥデイ 2025年9月25日号
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年9月25日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼24日(水)の為替相場
(1):豪CPI 伸び加速
(2):自民党総裁選候補者 公開討論会
(3):独IFO 5か月ぶりの悪化
(4):米新築住宅 前月から大幅に上回る伸び
(5):シカゴ連銀総裁「過度に積極的に利下げするのは避けるべき」
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:新たなトレンドの始まりか、レンジとどまるか/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
24日(水)の為替相場
期間:24日(水)午前6時10分~25日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪CPI 伸び加速
豪8月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.0%と市場予想(+2.9%)以上に前月(+2.8%)から伸びが加速。コアCPIにあたるCPIトリム平均は+2.6%と前月+2.7%から鈍化した。
(2):自民党総裁選候補者 公開討論会
10月4日に控えた自民党総裁選の候補者による公開討論会が行われた。有力候補の一人とされる高市氏は、「戦略的な危機管理投資で経済成長」を目指すと掲げ、「財政・金融政策の方向性を決める責任は政府にあるが、金融政策の手段は日銀が決めるべき」との考えを示した。また、もう一人の有力候補である小泉氏は「インフレ対応型経済運営に転換」を物価高騰対策としてガソリンの暫定税率を廃止し、所得税も物価や賃金上昇に合わせて基礎控除を引き上げる考えを示した。
(3):独IFO 5か月ぶりの水準へ悪化
独9月IFO企業景況感指数は87.7と市場予想(89.4)に反して前月(88.9)から低下し、5カ月ぶりの水準へ悪化となった。IFO経済研究所は「企業の現状への満足度は低下し、期待は著しく低下している」として、「経済回復の見通しは後退した」と評した。
(4):米新築住宅 前月から大幅に上回る伸び
米8月新築住宅販売件数は年率換算で80.0万件となり、市場予想(65.0万件)や前月(66.4万件)を大幅に上回った。住宅ローン金利の低下が追い風となり2022年2月以来の高水準だった。
(5):シカゴ連銀総裁「過度に積極的に利下げするのは避けるべき」
米シカゴ連銀のグールズビー総裁は英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙のインタビューで「最新の労働市場のデータは『軽度の』冷え込みを示している」と発言し、「インフレ率が4年半目標を上回り続け、しかもなお上昇している状況を考えると、前のめりになって過度に積極的に利下げするのは避けるべきだ」との見解を示した。
24日(水)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:新たなトレンドの始まりか、レンジとどまるか
昨日のドル/円は終値ベースで約0.8%上昇。前日に大きく低下した米長期金利が上昇したことでドル買いが先行した。米8月新築住宅販売件数が約3年半ぶりの高水準だったことや、シカゴ連銀総裁の過度の利下げに慎重な姿勢もドルを支える要因となり、約3週間ぶりとなる148.91円前後まで上昇した。また、四半期末に向けたドルの買い戻しもあったようだ。
日足チャートで見ると昨日は上ヒゲがほとんどない高値引けとなっており、ドル買いの勢いが強いことを示唆している。また終値ベースで200日移動平均線を大きく上抜けたことも買い材料となりそうだ。一方で、約1カ月半続いたレンジの上限である149.14円前後をブレイク出来るほどの手掛かり材料があるかと言えば、いささか疑問が残る。ドル/円は新たなトレンドにうつるのか、それともこれまでのレンジにとどまるのかが焦点となる。材料面では米4-6月期GDP・確報値や新規失業保険申請件数などが発表される。
注目の経済指標:米耐久財受注
注目のイベント:FRB高官ら発言
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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