ドル円は小動きも、米中貿易戦争の激化を警戒=東京為替概況
30日の東京外国為替市場で、ドル円は106円前半から半ばで小動きだった。週明け2日のニューヨーク市場はレイバーデーで休場となる。
米中貿易戦争が激化しているなかで、来月対面による米中通商協議が行われるとの期待感がドル円を支えし、ニューヨーク市場では円売りが優勢だったものの、東京市場で円安は一巡した。
中国側は9月1日に新たな対中関税が発動した場合の報復を警告しており、通商協議の実施が不透明となることから来週以降の警戒感は根強かった。明日発表される8月の中国製造業購買部担当景気指数(PMI)が一段と低下するリスクはある。香港独立派の活動家アンディ・チャン氏が当局に拘束されたことも不透明要因。
月末とあって円買いはみられなかったものの、米中貿易戦争の激化を懸念し、オセアニア通貨やカナダドルは軟調に推移。豪ドル/ドルは0.67ドル前半、NZドル/ドルは0.62ドル後半まで下落。NZドル/ドルは15年9月以来の安値を塗り替えた。
ユーロ円は117円半ば、豪ドル円は71円前半、NZドル円は67円割れまで水準を切り下げた。ユーロやオセアニア通貨に対してドル買いが優勢となっていることがクロス円を圧迫した。
minkabu PRESS編集部
執筆者 : MINKABU PRESS
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