【これからの見通し】緩やかな円安の動きか、不安材料多くもリスク動向は崩れず
【これからの見通し】緩やかな円安の動きか、不安材料多くもリスク動向は崩れず
目下の注目テーマは中東情勢と米財政への不透明感の2つとなっている。中東情勢については昨日のベッセント米財務長官会見で、「イランに代わって資金洗浄を手助けするいかなる組織も、ドル決済システムから排除する」との強硬姿勢が示された。しかし、中国に対する具体的な言及は控えられており、市場のショックは軽微にとどまった。
また、米財政への不透明感は根強いものがある。40兆ドルにもおよぶ巨額の政府債務のなかで、トランプ政権は実効的な歳出削減策を打ち出せていない。むしろ、軍事費増大や景気支援策に重きが置かれている感がある。そのなかで、米財務省による長期債買戻し倍増計画はどの程度の効果があるのかが市場で疑問視されている。米10年債利回りは8月に入ってからは4.60-4.75%の水準に高止まりしている。市場では、今週中のベッセント財務長官による財政健全化策(3-3-3 Plan)の具体的な施策の発表が待たれている。
極めて流動的な状況ではあるが、市場は比較的落ち着いている。ニュースに対する神経質な反応に警戒しつつ、ドル相場は下落からの調整地合い、円相場は根強い円キャリー取引による円安傾向が持続しそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツIfo景況感指数(8月)、香港貿易収支(7月)、ハンガリー中銀政策金利(8月)、米住宅価格指数(6月・第2四半期)、米S&Pケースシラー住宅価格(20都市)(6月)、米リッチモンド連銀製造業指数(8月)、米新築住宅販売件数(7月)、米コンファレンスボード消費者信頼感指数(8月)など。本日は米住宅関連指標が集中している点が特徴だ。米長期金利上昇が住宅ローン金利に影響し、人件費や資材価格高騰によるコスト増も加わっている。住宅購買層にとって厳しい状況となっている。新築住宅販売件数の予想は62.0万件と前回の62.8万件から小幅の減少が見込まれている。住宅市場の減速は米景気の先行指標として意識され、長期金利の方向性に影響しやすい。
発言イベント関連では、バーキン・リッチモンド連銀総裁が経済について講演を行う。米2年債入札(690億ドル)が実施される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。





