ドル円、159円台を回復 ドル安一服や根強い円安で=NY為替概況
ドル円、159円台を回復 ドル安一服や根強い円安で=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は買戻しが強まり159円台を回復。NY時間に入ってドル安が一服したことや根強い円安でドル円の下値はサポートされた。
NY時間に入ってベッセント財務長官のインタビューが伝わり「米国債の買い戻しは前日発表の40億ドルを上回る可能性もある」と述べ、米国債利回りの下げとともにドル円も下げの反応を見せていたが、一時的な動きに留まった。前日の米財務省の予想外の発表で、ドル円は一時158円ちょうど付近まで急落し、200日線も下回っていたが、結局200日線は維持され反転した形となっている。
ただ一部からは、ドル円の下落も指摘され始めている。テクニカル的に下向きのサインが出始めている点も去ることながら、日米の金利見通しの差が円に有利な方向に働き、円の買い戻しを支えるという。日銀が早ければ9月にも追加利上げに踏み切るとの観測が強まる一方、FRBは今月の米経済指標を受けて早期利上げ期待が後退している。そのような中、日米の6カ月物の金利差は縮小。
ただし、日本のインフレおよび成長といった経済のファンダメンタルズからは、日銀の利上げ余地はさほど大きくはない。本格的にドル円が巻き戻されるとすれば、中東情勢とエネルギー価格、そして米インフレ期待が落ち着き、FRBが利下げサイクルに戻ることが必須との見方も多いようだ。
ユーロドルは1.17ドル台まで一時上昇したものの、NY時間に入って1.16ドル台に伸び悩む展開。200日線を上放れており、大きな心理的節目の1.20ドルを目指す展開になるか注目される。一方、ユーロ円は185円台後半まで上げ幅を広げる展開。目先は強い上値抵抗も観測されている186円台を試しに行くか注目される。
ユーロがドル安の恩恵を最大限に受けるには、エネルギー価格上昇に起因するインフレ圧力が和らぐ必要があるとの指摘が出ている。ユーロドルの上昇は明らかにユーロ高というよりもドル安が主導する動きで、ユーロ自体のパフォーマンスはG10通貨の中でもほぼ中位に留まっている。
ユーロドルが1.20ドルに向けて一段高となるには、ユーロ側にも上昇材料が必要で、そのためには地政学情勢の改善が重要になるという。イランやウクライナ情勢がユーロ圏でもエネルギーや食料価格を押し上げており、追加の金融引き締めをECBに迫る一方、エネルギー輸入価格の上昇による交易条件の悪化はユーロ圏経済に打撃を与える。このため、ECBが利上げを進めて米欧金利差をユーロに有利な方向へ縮小できるかには限界があり、エネルギー価格の高止まりがユーロの上値を抑える要因となるという。
ポンドドルは一時1.3660ドル付近まで上昇し、5月に付けた高値に並んだものの、NY時間に入って1.36ドル台前半に伸び悩む展開。しかし、前日からの上昇で6月からの上昇トレンドに完全に戻している。一方、ポンド円は216円台後半に一時上昇し、こちらも介入後の下げを取り戻す展開をい継続している。
中東情勢を背景としたエネルギー価格上昇を受け、英中銀が年内に利上げを実施したとしても、ポンドの反応は限定的となる可能性があるとの指摘が出ている。今週発表になった英雇用統計やインフレ統計が、英中銀の政策判断に大きな影響を与える可能性は低く、焦点は中東情勢にあるという。
ホルムズ海峡の通航再開に向けた問題が解決せず、エネルギー価格がここからさらに上昇して高止まりすれば、英中銀は年末までに利上げを余儀なくされる可能性が十分にある。しかし、年末までの利上げ自体はすでに市場に織り込まれており、実際に利上げが行われてもポンドの反応は小幅に留まる可能性が高いという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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