ドル円、一時160円台に急落 米雇用統計を受けドル売り強まる=NY為替概況
ドル円、一時160円台に急落 米雇用統計を受けドル売り強まる=NY為替概況
きょうのNY為替市場、朝方発表の米雇用統計を受けてドル売りが強まり、ドル円は一時160円台に急落した。非農業部門雇用者数(NFP)が5.7万人増と予想を大きく下回った。一方、失業率は4.2%に低下したものの、労働参加率が61.5%と前回から低下しており、その影響が出たものと思われる。
今回の数字を受けて、市場はFRBの利上げ期待をさらに後退させ、短期金融市場では10月利上げを完全には織り込めていない状況。年内1回の利上げに変化はないものの、先週のPCE価格指数と合わせて期待感は後退する内容ではあった。
特にドル円は利益確定売りを強め、東京時間の162円台から、NY時間に入って一気に160.65円付近まで一時急落。過大な円ショートの積み上りも指摘される中で、本日の米雇用統計はポジションの巻き返しを誘ったようだ。
市場では介入警戒感が高まっている。明日は独立記念日の振替休日で薄商いになる中、日本の当局が事前の示唆もなく不意打ちで介入をするのではとの憶測も流れ、利益確定売りを誘いやすい雰囲気が事前にあった可能性もありそうだ。
ユーロドルは1.14ドル台半ばまで一時上昇。チャート的にリバウンド相場の兆候も出始めているが、目先は21日線が1.14ドル台後半に控えており、その水準を回復できるか注目される。一方、ドル円が急速に下落し、ユーロ円も連れ安となり、183円台まで一時下落。本日184.65円付近に来ている100日線を割り込んでおり、明日以降の動きが注目。
ただアナリストは、今後数週間のユーロドルは最近の下落基調が続く可能性があるものの、その後は年後半にかけて回復するとの見方を示した。ネルギー価格下落はユーロにとって好材料である一方、今夏の市場では米利上げ観測が最大のテーマになると指摘。本日の米雇用統計で後退しているものの、今後の米経済指標が強い内容であれば、年内2回の利上げ期待が復活する可能性が十分にあるという。その場合、ユーロドルは短期的に1.13ドルを割り込む可能性があるという。
一方、FRBは年内据え置くとの同アナリストの基本シナリオに基づけば、ユーロドルは11-12月にかけて1.16-1.18ドルのレンジまで回復すると予想しているという。
ポンドドルは1.33ドル台後半まで一時買い戻された。本日の上げで21日線を一気に回復しているが、200日線が1.34ドルちょうど付近に来ており、目先の上値メドとして意識される。一方、ポンド円はドル円とともに214円台に下落。
エコノミストは、英政府は増大する歳出を賄うため、秋の予算で英政府は増税に踏み切る可能性があるとの見方を示している。政府は防衛プロジェクト、エネルギー支援策、さらに追加の投資計画の財源を確保する必要があると指摘。
また、新たな英首相が、所得税、付加価値税(VAT)、法人税は引き上げないとする労働党の公約を撤回するリスクがあるとも述べた。その場合、景気への悪影響が予想されることから、英中銀の利上げ期待はさらに遠ざかる可能性もありそうだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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