ドル円、一時153円まで上げ加速 そろそろ介入を気にする声も=NY為替序盤
NY時間に入って152円台半ばに伸び悩んでいるものの、きょうも為替市場は円安が進行し、ドル円は一時153円ちょうどまで上げを加速させていた。ドル円の急速な上げが波及しているのか、全体的に為替市場はドル高が優勢となっていたが、NY時間に入って戻り売りが出ている状況。
ドル円については、ファンド勢も積極的に買いを入れているほか、ショートカバーや投機筋の買いも観測されている。市場の一部からは円キャリートレード復活の声も出ているようだが、さすがに過熱感は高まっており、過熱感を測るテクニカル指標であるRSIは買われ過ぎの水準である70に到達した。
来週にも実施される首班指名を無事通過できれば、高市政権が誕生する流れだが、市場ではそれと伴に日銀の利上げペースが想定ほど早くはないのではとの憶測が広がっている。
一部からは、そろそろ財務省による為替介入を気にする声も出ている。3週間で7円ほど急速に円安・ドル高が進む中、155円が可能性として意識される水準だという。ただ、介入リスクは現時点で差し迫ったものではなく、中にはドル円を押し目で拾うよう助言している日本の大手金融機関もあるという。当局からの発言は増えることが予想されるものの、変動スピードは介入を正当化するほどではない述べている。
本日は現地時間の午後、日本時間9日午前3時にFOMC議事録が発表される。利下げを実施し、FOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)は年内あと2回の利下げ予想を示した会合の議事録だが、その後のFOMC委員の発言は利下げに慎重な声が多い。米政府機関閉鎖で経済指標も発表されない中、手掛かり材料として要注目ではある。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。
8日(水)
現行付近にはなし
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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