円売りが再燃、ドル円は153円付近に上昇 ユーロ円最高値更新=ロンドン為替概況
円売りが再燃、ドル円は153円付近に上昇 ユーロ円最高値更新=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、円売りが再燃している。東京午後にかけてドル円およびクロス円にやや調整の動きがみられたあと、ロンドン市場では再び円売りが強まっている。ドル円は一時153円付近まで買われ、2月14日以来の高値水準となった。その後も152円台後半で推移している。クロス円は騰勢を強めている。ユーロ円は177円台割れまで軟化したあと、買いが強まっている。一時177.80台と過去最高値を更新。ポンド円が堅調。204円付近から205円台乗せへと上伸している。豪ドル円やカナダドル円など全般的に円売りの動きが広がっている。いわゆる高市トレードが継続しており、市場では円キャリー取引の動きが復活しているようだ。ドル円の上昇の影響でドル相場は底堅く推移している。ユーロドルは一時1.16手前へ、ポンドドルは1.33台後半まで軟化した。しかし、クロス円の上昇とともにユーロドルは1.16台前半、ポンドドルは1.34台前半で下げ渋っている。ユーロ対ポンドではユーロ売り圧力が継続、9月半ば以来のユーロ安水準となっている。きょうは仏債利回りの上昇は一服しているが、仏政局に対する不透明感は根強いようだ。
ドル円は152円台後半での取引。東京朝方の151.74付近を安値に、東京市場では152.60台まで上昇。その後は152円台前半へと調整が入ったが、ロンドン時間には再び上昇に弾みがついている。一時153円付近まで高値を伸ばし、2月14日以来のドル高・円安水準となった。根強い高市トレード・円キャリー取引の動きとなっている。
ユーロドルは1.16台前半での取引。東京朝方の1.1661付近を高値に、ロンドン朝方には1.1610付近まで下押しされた。その後は売買が交錯するなかで、一時1.1606付近に安値を広げるも、大台割れには至っていない。ユーロ円は堅調。ロンドン朝方の176.90付近を安値に買われ、足元では177.80台へと上昇、過去最高値を更新してきている。一方、対ポンドではユーロは軟調に推移している。この日はルコルニュ仏首相が「年末までに予算成立という共通の意志があり、本日中にマクロン大統領に解決策を提示する予定だ」と述べている。仏債利回りの上昇は一服。ただ、引き続き仏政局に対する不透明感は根強いようだ。
ポンドドルは1.34台前半での取引。東京早朝の1.3435付近を高値に、ロンドン朝方には1.3384付近まで下落した。しかし、ロンドン勢に参加とともに買い戻されて1.34台を回復している。ポンド円は堅調。東京朝方の203.76付近を安値に、東京市場では204円台半ばまでの振幅となった。ロンドン時間に入ると騰勢を強めており、足元では高値を205.32付近まで伸ばした。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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