今週は英MPC 据え置き確実視の中、今回の注目はむしろQT=NY為替
きょうの為替市場はドル安がやや優勢となる中、ポンドドルは1.36ドル付近に上昇している。一方、ポンド円は200円台を維持しており、年初来高値圏での推移を続けている。
今週は英中銀も政策委員会(MPC)が予定されているが、据え置きがほぼ確実視されている。インフレが高水準で推移しており、英中銀も追加利下げに慎重になっている状況。リーブズ財務相が11月に発表する秋季予算案で、増税が予想される中、英景気の先行きには不透明感が根強いものの、インフレへの懸念も根強い。英中銀はFRBと同様に「雇用の伸びが鈍る一方、公共料金など政策要因で物価が押し上げられる」という難しい状況でバランスを探っている。
市場はむしろ、今回は10月からの量的引締め(QT)の減速を注目しており、保有する国債の縮小ペースを減速させると見込まれている。英中銀は2022年初めにQTを開始し、保有する国債をピーク時の8950億ポンドから今年8月末までに5860億ポンドへと減らしてきた。直近12カ月では年1000億ポンドを削減している。ただし、10月以降はこれを年700億ポンド程度のペースに減速するとエコノミストは見込んでいるようだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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