【これからの見通し】今週は材料多くも方向性は希薄、来週の日米金融政策発表に焦点
【これからの見通し】今週は材料多くも方向性は希薄、来週の日米金融政策発表に焦点
今日の東京市場では、ドル円は147円台前半から半ば、ユーロドルは1.17台前半、ポンドドルは1.35台半ばから後半での推移となっている。全般に、ややドル買いの動きがみられている。ただ、今週は様々な材料が出た割にはドル相場の方向性は希薄だ。
市場では一連の米ファンタメンタルズ指標発表を経て、9月FOMCでの25bp利下げが織り込み済みとなっている。また年内3回の利下げを織り込む動きも進んでいる。米雇用市場の弱体化やインフレの落ち着きなどを受けて、年末にかけての米利下げは既定路線となっているようだ。
ドル円にとっては来週の日銀金融政策会合を控えて、利上げ再開のヒントが欲しいところになっている。一方で、10月4日の自民党総裁選をにらんで、財政拡張への思惑から円安に傾きやすい面も指摘されている。しばらくは、ドル円相場動向に注目が集まりそうな状況にある。
そのようななかで本日は週末を控えた取引となる。特にドル円相場にとっては、日本の三連休を控えており短期ポジションに調整が入りやすいタイミングとみられる。この後の海外市場でのドル円動向は、市場のポジションの偏り具合を判断する材料となりそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、カナダ住宅建設許可(7月)、カナダ設備稼働率(2025年 第2四半期)、米ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(9月)などが予定されている。ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)の市場予想は58.0と前回の58.2から若干低下する見込み。インフレ期待は1年が4.8%と前回並み、5-10年が3.4%と前回の3.5%から小幅に鈍化する見込みになっている。
発言イベント関連では、コッハー・オーストリア中銀新総裁、 レーン・フィンランド中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁などECB当局者の講演などが相次ぐ。昨日のECB理事会発表を経て、堰を切ったように多くの発言が報じられそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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