FX/為替「ドル/円今日の予想」 外為どっとコム トゥデイ 2025年10月21日号
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年10月21日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼20日(月)の為替相場
(1):中国GPD予想を上回る
(2):高田日銀審議委員「機が熟した」
(3):日銀 GDP見通し引き上げの可能性
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:151.00円を挟んだ展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
20日(月)の為替相場
期間:20日(月)午前7時00分~21日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国GPD予想を上回る
中国人民銀行(PBOC)は貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)について、市場予想通りに1年物を3.00%、5年物を3.50%にそれぞれ据え置くと発表した。その後発表された中国7-9月期国内総生産(GDP)は前年比+4.8%と予想(+4.7%)を上回った。同時に発表された中国9月小売売上高は予想通り前年比+3.0%だった。一方、同鉱工業生産は+6.5%と予想(+5.0%)を大きく上回った。
(2):高田日銀審議委員「機が熟した」
高田日銀審議委員は「すでに物価目標実現が概ね達成していることを前提にコミュニケーションを行う必要がある」「金融・財政政策のベクトル揃い、インフレ圧力生じる可能性」「米経済や市場変動のリスクは利上げの制約にはならない」「海外の不安が後退した中、『計画運休』解除と評価し、利上げに向け機が熟した」などと発言。同氏は9月の日銀金融政策決定会合で25bp(0.25%ポイント)利上げを主張していた。
(3):日銀 GDP見通し引き上げの可能性
「日銀が29、30日の金融政策決定会合で議論する『経済・物価情勢の展望』(展望リポート)で、今年度の実質国内総生産(GDP)見通しを引き上げる可能性」と一部で報じられた。「米国の関税政策の日本経済への影響があまり顕在化しておらず、経済下押しのタイミングが後ずれする」ことが要因として挙げられた。
20日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:151.00円を挟んだ展開
昨日のドル/円は終値ベースで約0.1%高い150.70円台で取引を終えた。自由民主党と日本維新の会による連立政権が発足する運びとなり政局不透明感が後退する中、日本株が大幅に値上がりしたことを受けて円売りが進む場面もあったが、上値は151.20円前後までにとどまった。本日は、臨時国会が召集され高市自民党総裁が第104代の首相に就任する見通しだが、為替市場における高市トレードの円売りはひとまずピークを越えたと見られる。当面は、高市内閣が打ち出す経済政策とその影響を見きわめたいとのムードが広がり、円相場の値動きは抑制される公算が大きい。一方、米国では中国との貿易摩擦や政府機関の閉鎖など不確実性の高い問題がくすぶっている。ドルは、トランプ米大統領の不規則発言などに振り回されやすい地合いが続きそうだ。本日のドル/円は151.00円を挟んだ展開を見込むが、明確な方向感は出にくいだろう。
注目の経済指標:
特になし
注目のイベント:首相指名選挙
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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