ユーロ圏のサービスインフレは依然高水準 ECBの様子見を促す可能性=NY為替
きょうの為替市場はドル高が優勢となる中、ユーロドルは売りが強まっており、一時1.16ドル台前半まで下落する場面が見られた。きょうの下げで21日線を下回っており、明日以降の動きが警戒される。一方、ユーロ円はドル円の上昇もあり、173円台まで一時上昇。21日線を上放れる展開が見られており、172円付近のレンジ相場から抜け出せるか注目される。
この日は8月のユーロ圏の消費者物価指数(HICP)が発表になっていたが、これについてエコノミストは「8月のインフレデータで最も重要なのは、全体のインフレはやや上昇した一方で、サービスインフレが僅かに低下した点だ」と指摘。サービス価格のインフレは、4月の4.0%から低下傾向を続け、7月の3.2%から8月には3.1%へと低下している。
ただし、この水準は依然としてECBの目標である2%を上回っており、ECBに追加的な対応を迫る理由にはならないとも述べている。ECB理事の過半数がさらなる利下げに賛成するのは、大幅な景気悪化が確認された場合に限られ、そうした兆候も現在は見られないことから、当面は据え置かれる見通しだとも述べている。
EUR/USD 1.1647 EUR/JPY 172.70 EUR/GBP 0.8699
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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