【これからの見通し】イスラエルとイランの紛争が継続、週明けアジア市場は冷静さ保つ 欧米市場はどうか
【これからの見通し】イスラエルとイランの紛争が継続、週明けアジア市場は冷静さ保つ 欧米市場はどうか
先週末はイスラエルとイランの紛争がエスカレートしている。プーチン大統領が仲介する意向を示しているが、停戦に向けた動きがみられていない。むしろ、双方の攻撃が激化してきている。ただ、市場は冷静さを保っている。原油高や金高の構図は続いているが、一段の動きは落ち着いている。また、きょうは中国の5月小売売上高が予想外に上昇したこともあって、リスク警戒の動きは封印されているようだ。日本株をはじめとしたアジア株は概ねプラス圏で推移している。
この後の欧米市場では先週後半のリスク警戒の動きが継続するのか、一服するのか。イラン・イラク関連の報道には引き続き注意が必要となりそうだ。現時点では米株先物・時間外取引は小幅に反発しており、売りの勢いは抑制されている。
経済指標の発表予定は、北米時間に米ニューヨーク連銀製造業景気指数(6月)、カナダ住宅着工件数(5月)が発表される。NY連銀指数は-6.3と前回の-9.2からの改善が予想されている。カナダ住宅着工件数は24.75万件と前回の27.86万件からの減少がみこまれている。
欧州・ロンドン時間には目立った指標発表はみられない。インド卸売物価指数(WPI)(5月)および貿易収支(5月)、スイス生産者輸入価格(5月)、トルコ経常収支(4月)など市場の注目度が低指標群に限られている。
発言イベント関連では、ナーゲル独連銀総裁、チポローネECB理事などの講演が予定されている。米20年債入札(130億ドル)が実施される。G7首脳会議がカナダにて17日まで開催される。中東地政学リスク関連の発言報道が多くなりそうだ。今回は共同声明発表は前回と同様に予定されていない。トランプ政権に起因しだ分断の会合となりそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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