ユーロドル、パリティまでの下落予想は現段階で過剰との声も=NY為替
政治リスクが高まっているにもかかわらず、来年のユーロドルがパリティ(1.00ドル)まで下落すると見ている投資家も少なくない。しかし、現段階でのその見方は過剰かもしれないとの声も出ている。
複数の金融機関はトランプ次期大統領が欧州からの輸入品への関税を強化し、欧州経済を弱体化させるのではとの懸念から、ユーロに対して弱気に転じている。オプション市場では現在、ユーロドルの1年物の予想変動率は約7.60%で推移しているが、これは1年以内にユーロドルがパリティを下回る可能性を約16%と見積もっていることを示唆しているという。
また、このシナリオが成立するとすれば、ECBの大幅利下げの実施が必要だという。短期金融市場では来年10月までに計1.60%ポイントの利下げの可能性を織り込んでおり、政策金利は1.58%程度まで低下すると予想されている。しかし、ECBが欧州経済の景気低迷をどこまで許容するのか未知数なうえ、今回のECBの利下げサイクルのターミナルレート(最終到達点)は1.75%とも見られている。
そのような中、現段階ではやや過剰な見方ではと指摘している。
EUR/USD 1.0525 EUR/JPY 158.24 EUR/GBP 0.8285
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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