FX/為替「ドル/円、152円台で底堅さを維持 米祝日で動意は限定」 外為どっとコム トゥデイ 2024年11月11日号
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年11月11日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼8日(金)の為替相場
(1):中国 地方債発行上限を引き上げ
(2):ミシガン大消費者信頼感指数 予想を上回る
(3):ライトハイザー氏にUSTR代表復帰要請
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:動意は限定される公算が大きい/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
8日(金)の為替相場
期間:8日(金)午前7時10分~9日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国 地方債発行上限を引き上げ
中国全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は地方政府の隠れ債務圧縮に向けて、特別債発行上限を6兆元引き上げることを承認。一方で藍財政相は、公的部門による売れ残り集合住宅の購入や未開発住宅用地の取得、大手国有銀行への資本注入に向けた施策を打ち出すと説明したが、規模や時期などは明らかにしなかった。市場は、中国の景気下支え策としては期待外れだったと評価。豪ドルにも売りが入った。
(2):ミシガン大消費者信頼感指数 予想を上回る
米11月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は73.0と市場予想(71.0)を上回った。消費者の1年先の期待インフレ率は2.6%(予想、前回ともに2.7%)、5-10年の期待インフレ率は3.1%(予想、前回ともに3.0%)だった。
(3):ライトハイザー氏にUSTR代表復帰要請
米国のトランプ次期大統領は、1期目の政権で通商代表部(USTR)代表を務め、対中制裁関税などを指揮したロバート・ライトハイザー氏に代表への復帰を要請したと報じられた。
8日(金)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:動意は限定される公算が大きい
8日のドル/円は終値ベースで約0.2%下落。米長期金利の低下を背景に一時ドル売り・円買いが優勢となり152.14円前後まで弱含んだ。ただ、米大統領選で勝利したトランプ氏の政策がインフレ再燃や財政悪化を招くとの見方は根強く、米長期金利の低下が一服すると152円台後半へと持ち直した。なお、トランプ氏は次期政権の通商代表部(USTR)代表への就任をライトハイザー氏に要請した模様だ。ライトハイザー氏はトランプ政権1期目で対中貿易戦争を指揮するなど、対外強硬派として知られている。トランプ次期政権の関税強化を巡る思惑などから、ドルは買われやすい地合いが続きそうだ。もっとも、本日は米国のベテランズ・デーの祝日でNY債券市場が休場となる。このためドル/円の動意は限定される公算が大きく、153円台半ば以上では戻り売りが優勢となるだろう。一方、20日移動平均線や200日移動平均線が通る151円台後半が下値支持として機能しそうだ。
注目の経済指標:
特になし
注目のイベント:
特になし
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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