アジア株 上海株は反発も上値重い「トランプリスク」と「不動産支援策」の綱引き トランプ氏は関税が大好き
アジア株 上海株は反発も上値重い「トランプリスク」と「不動産支援策」の綱引き トランプ氏は関税が大好き
東京時間14:02現在
香港ハンセン指数 20498.33(+179.54 +0.88%)
中国上海総合指数 3220.20(+18.59 +0.60%)
台湾加権指数 23107.02(-185.02 -0.79%)
韓国総合株価指数 2616.26(-17.19 -0.65%)
豪ASX200指数 8291.40(-26.97 -0.32%)
インドSENSEX30種 81838.44(+18.32 +0.02%)
アジア株はまちまち。中国のさらなる景気刺激策への期待が高まっている一方、トランプ再選への警戒感が高まっている。「トランプリスク」と「中国刺激策期待」の綱引き、結果は…?
中国住宅省はあす日本時間11時から記者会見を開く。先週末の財政省の会見では不動産支援を約束したが詳細には触れなかった。17日の会見では具体的な内容を発表することが予想される。会見には中国人民銀行や財務省の当局者も出席するという。天津市は住宅購入規制を撤廃したと発表、新築住宅価格の上限も撤廃する。
香港も景気下支えに向けた措置を発表した。香港行政長官は会見を開き、不動産市場を支援するため裕福な移住者を誘致する制度を拡大すると発表。一部住宅ローン規制を緩和する。そのほか、ナイトライフを充実させるため200香港ドルを超える酒類の物品税を100%から10%に引き下げる。100億香港ドル(13億ドル)のイノベーション&テクノロジー基金を設立するとも述べた。
一方、11月5日の米大統領選が近づくにつれ、トランプリスクが高まっている。トランプ氏はブルームバーグのインタビューで「関税が大好き、辞書の中で最も美しい言葉だ」と発言。トランプ氏は以前から米大統領に返り咲いた場合、中国製品に60%の関税を課すと表明している。先週末には、必要ならば中国自動車メーカーに対し最大1000%の関税を課すとコメントした。格付け会社フィッチはトランプ氏再選ならアジア諸国のGDPが大幅に低下する可能性があると指摘。特に中国、韓国、ベトナムが影響を受けるとしている。トランプ氏は中国だけでなくメキシコ、欧州にも関税を課すとしている。
上海市場では不動産支援策期待が高まっており、保利置業集団や緑地控股、金地集団、信達地産、中国企業、北京城建投資発展、北京首都開発など不動産株が大幅高となっている。香港政府の景気下支え措置発表を好感して香港株は上げ幅をやや拡大。不動産やハイテク関連が上昇している。きのうの米ハイテク株下落を受け、台湾市場ではTSMCなど半導体関連が総じて下落している。
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。