リスク選好からリスク回避へ=東京為替概況
リスク選好からリスク回避へ=東京為替概況
昼過ぎまでは円安が優勢となった。中国当局の景気支援への期待から中国買いの動きが本格化。中国市場自体は国慶節で休場となっているが、香港株が大きく上昇、オフショア人民元の上昇なども見られた。また、対中輸出の大きい豪ドルやNZドルなどオセアニア通貨もかなりしっかりと買われている。こうした動きが相場全体のリスク選好につながり、ドル円は144円台にしっかり乗せ、144円19銭を付ける動きとなった。クロス円も軒並みの円安。特に豪ドル円は朝の98円70銭前後から99円00銭前後まで上昇した後、香港市場オープン後の急激な円安を受けて買いが強まり、99円60銭超えまで上値を伸ばした。NZドル円も朝の90円00銭台から90円90銭台を付けている。ユーロ円は朝の158円70銭台から159円60銭台まで上昇、クロス円は軒並みの円安となった。
午後に入って流れが急変した。米メディアアクシオスが、イランによるイスラエルへの大規模ミサイル攻撃を受けて、イスラエルが数日以内に大規模報復攻撃を行う計画と報じ、中東情勢懸念が一気に広がった。ダウ平均先物時間外が100ドルを超える下げ、日経平均も下げ幅を広げるなど、リスク警戒が強まった。ドル円は143円50銭台へ急落し、今日の上昇分を解消。豪ドル円が98円70銭台を付けるなどの動きが見られた。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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