円売り優勢、欧州株堅調で ポンド売り・ユーロ買いも=ロンドン為替概況
円売り優勢、欧州株堅調で ポンド売り・ユーロ買いも=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円売りが優勢。欧州株が堅調に推移しており、東京午後から一段と円安が進行した。ドル円は147.50付近に高値を更新している。クロス円も買われ、ユーロ円は162円台前半へ、ポンド円は189円台前半へと高値を伸ばした。ただ、ユーロ買いの勢いほどポンドは買われていない。日本時間午後3時に発表された7月英インフレ指標で、消費者物価指数の伸びが予想を下回り、コア指数やサービスインフレが鈍化した。ポンドドルが1.28台後半から前半に下落する一方、ユーロドルは1.09台後半から1.10台前半へと上昇。ポンド売り・ユーロ買いの動きが強まっている。ユーロドルは節目となる1.10台に乗せると高値を1.1030近くに伸ばし、1月2日以来の高値水準となった。足元では、欧州株がやや上げ幅を縮小、ドル円やクロス円の買いも一服しており、日本時間午後9時30分の米消費者物価指数の発表待ちとなっている。
ドル円は146円台後半での取引。東京午前に147.20付近を高値に146.08近辺まで下押しされる場面があった。その後は買戻しが急となり東京午後には147円台を回復。ロンドン時間に入ると欧州株の堅調な動きとともに再び買われ、高値を147.50近辺に伸ばした。しかし、米消費者物価指数の発表を控えていることもあり、買いも続かず147円割れへと再び軟化している。
ユーロドルは1.10台前半での取引。ロンドン朝方の1.0985近辺を安値に、ロンドン時間には買いが強まっている。1.10台に乗せると高値を1.1029近辺まで伸ばした。1月2日以来の高値水準となった。その後も1.10台を維持している。ユーロ円はドル円とともに振幅。東京午前の160.59近辺を安値に、ロンドン序盤には162.34近辺まで高値を伸ばした。足元では162円割れへと小反落。対ポンドではユーロ買いの動きが続いている。
ポンドドルは1.28台前半での取引。東京午前の1.2868近辺を高値に、ロンドン早朝には一気に1.2820近辺まで下落した。7月英インフレ指標が鈍化する動きを見せたことに反応した。市場での英中銀早期利下げ観測が高まっている。足元では1.2850台まで買い戻される場面があったが、発表時の水準には戻し切れず。ポンド円は下に往って来い。ドル円の下落場面で付けた187.87近辺を安値に、189.36近辺まで買われた。ただ、その後は上値を抑えられており前日終値を挟んだ振幅となっている。ユーロポンドは0.8545付近から0.8580台へと上昇し、足元でも高値付近で推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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