ECBの年内利下げはあと1回との見方も=NY為替
きょうも急速な円高の動きが出ており、ユーロ円も一時171円台半ばまで下落する場面が見られた。前日は財務省が介入した可能性が高いが、本日も円買い介入を実施しているとの観測が出ている模様。本日のNY時間に入ってからの円高について神田財務官は、介入の有無については言及していなかったが、「ドル円以上にクロス円の動きの方が激しいという見方は多い」と述べていた。
ユーロ円は21日線が172.15円付近に来ているが、その水準を下回ると押し目買いも出る模様。現在は21日線の上を保っている。
来週はECB理事会が開催され、今回は据え置きが確実視されているが、9月利下げへの地ならしをするのではとの観測も多く聞かれる。市場は年内あと2回の追加利下げを織り込んでいるが、一部からは、今年の利下げは9月にあともう1回で、その後は来年に4回の利下げを行うとの見方が出ている。
9月以降、インフレにおいて昨年からのベース効果がECBにとって再び不利になり、世論の圧力が高まるため、据え置きを続けるという。また、米国との政策かい離が拡大するリスクもあり、ECBはFRBが追随するまで緩和サイクルを延期せざるを得なくなるとも指摘している。ECBのターミナルレート(最終到達点)を2.50%、実質中立金利を0.50%程度と想定しているようだ。
EUR/JPY 172.29 USD/JPY 157.96 EUR/USD 1.0906
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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