アジア株 上海株は大幅続落、5カ月ぶり安値つける トランプ氏復活で米中対立激化の悪夢再び?
アジア株 上海株は大幅続落、5カ月ぶり安値つける トランプ氏復活で米中対立激化の悪夢再び?
東京時間14:02現在
香港ハンセン指数 17843.77(-184.51 -1.04%)
中国上海総合指数 2925.33(-30.96 -1.09%)
台湾加権指数 23551.26(+28.73 +0.12%)
韓国総合株価指数 2861.67(+36.73 +1.30%)
豪ASX200指数 7819.80(-11.96 -0.15%)
インドSENSEX30種 79679.75(-369.92 -0.46%)
アジア株はまちまち。
上海株は大幅続落、約5カ月ぶり安値をつけている。生活必需品やエネルギー、金融、公益、ハイテク、資本財など幅広い銘柄が下落。保利置業集団や上海万業、金地集団、中国国際貿易中心、新湖中宝など不動産株も軒並み下落している。
中国市場ではすでに11月の米大統領選が警戒されている。バイデン米大統領の高齢不安が高まっており、トランプ氏の支持率がバイデン氏に対しリードを拡大している。トランプ氏が大統領に返り咲いた場合、米インフレが加速しドル高が進むとされており、人民元が対ドルで下落し続ける可能性がある。また、トランプ氏は中国製品に対し60%の関税を課す方針を示しており、米中貿易摩擦問題が再燃することが予想される。
トランプ氏復活で米中対立の悪夢が再び繰り返されるのか?
トランプリスクを警戒し中国株から資金が台湾や日本、インドなど他のアジア株式市場にシフトする可能性がある。EUが中国の電気自動車に対する追加関税を5日から適用したこともあり、中国と西側諸国の関係も一段と悪化することが予想される。今月半ばに開催する経済政策運営方針を決める重要会議「3中全会」では大規模な景気支援策は望めず、中国株は下落し続ける可能性がある。
来週の中国経済統計への警戒感も高まっている。10日に6月の消費者物価指数と生産者物価指数が発表される。CPIは伸びが加速し、PPIは下落幅が縮小することが予想されている。12日には貿易統計が発表される。
上海株の下げを嫌気して香港株は急反落。EUの対中電気自動車関税を受け、吉利汽車控股や理想汽車、比亜迪(BYD)など自動車株が総じて下落。ハイテクやエネルギー、消費者サービスなども下落している。
韓国株は大幅高、約3年半ぶり高値をつけている。サムスン電子の好決算を受け、LGディスプレイやLG電子、SKハイニックス、カカオ、ネイバーなどハイテク関連が総じて上昇している。
サムスン電子は2.2%高、四半期決算(速報値)の営業利益が市場予想を大きく上回ったことが好感されている。世界的なAIブームを受けメモリーチップ需要が回復したことなどが影響した。サムスン電子の労働組合は8日から3日間ゼネラルストライキを実施する、組合には約2万8400人が加入しており前回のストライキよりも規模は大きくなる。ただ、同社株への影響は限定的。
台湾株は序盤に史上最高値をつけた。TSMCは0.5%安と反落も1000台湾ドルの大台にしっかり乗せている。
インド株は下落、前日に初めて終値ベースで80000ポイントの大台に乗せたことから、週末を前に利益確定売りに押されている。
執筆者 : MINKABU PRESS
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