ドル円は161.60円付近 パウエル発言への反応は一時的=NY為替
NY時間の後半に入ってドル円は161.60円付近での推移となっている。パウエルFRB議長がECB主催のフォーラムに出席し、「物価はディスインフレ傾向の再開を示すようになった」と述べたことでドル売りの反応も見られ、ドル円も161円台前半に値を落としていたが、一時的な動きに留まっている。議長は「インフレが2%まで下がることを確信したい。最近のようなデータをもっと見たい」とも述べており、利下げに慎重姿勢も示していた。
160円を突破したことで、市場では円安進行への期待が更に高まっており、日銀が早急に正常化を実施しない限り170円に向かって円安はさらに進むとの見方も出ている。
日銀は今月末の決定会合で月6兆円規模の国債購入の減額を発表しようとしている。一部からは5兆円程度に減額しても円安を止めるには不十分との声も出ている。減額と同時に利上げもセットで発表されれば、効果的かもしれなが、利上げの同時実施を予想しているエコノミストはいまのところ少数派だ。
日銀の大胆な政策転換が実現しなければ、円安が続く可能性があるとの声も多く聞かれる。しかし、あくまで為替は日銀の政策目標ではないことは忘れてはならない。注視はしているが、為替を政策目標としている中央銀行はない。
USD/JPY 161.58 EUR/JPY 173.40
GBP/JPY 204.69 AUD/JPY 107.57
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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