アジア株 豪州株は急落 5月CPI伸びが予想以上に加速、11月以来の高水準 追加利上げリスク
アジア株 豪州株は急落 5月CPI伸びが予想以上に加速、11月以来の高水準 追加利上げリスク
東京時間11:13現在
香港ハンセン指数 18093.28(+20.38 +0.11%)
中国上海総合指数 2940.91(-9.09 -0.31%)
台湾加権指数 23026.66(+150.69 +0.66%)
韓国総合株価指数 2782.55(+8.16 +0.29%)
豪ASX200指数 7755.20(-83.59 -1.09%)
アジア株はまちまち。
韓国と台湾は上昇。米エヌビディア株が4営業日ぶりに反発したことが好感されており半導体を中心にハイテク株に買いが集中している。台湾TSMCは1.1%高。
香港株は小幅高。ネットイースやバイドゥ、レノボなどハイテク関連の一角が買い戻されている。ただ上値は重い、米高金利長期化が懸念されている。
ボウマンFRB理事がインフレ上振れリスクがいくつか見られるとして、金利をしばらく高水準で維持する必要があると述べた。香港は金融政策を米国に連動させているため、FRBの利下げ開始が遅れれば香港も基準金利引き下げが遅れることになる。カナダの消費者物価指数が5月に予想外に加速したこともあり、米国のインフレ再加速も警戒される。
上海株は6営業日続落。素材やエネルギー、消費財、公益、不動産が下落している。
夏季ダボス会議で中国首相が今年の成長率5%の目標達成に自信を示したことから、大規模な支援策は期待できない。それなりの支援策は打ち出されるかもしれないが、長引く不動産不況やデフレ・消費低迷、若者の高い失業率など問題解決に至らないだろう。
連日、オンショア人民元は対ドルで昨年11月以来の安値を更新している。中国人民銀行は26日、元の中心レートを1ドル=7.1248元に設定、6営業日連続でドル高・元安水準に設定した。6日連続は昨年6月以降で最長となる。
豪州株は急落、CPIを受け年内の追加利上げのリスクが高まった。豪州5月の月次消費者物価指数は+4.0%と予想以上に伸びが加速し昨年11月以来の高水準となった。トリム平均コア指数は前月の+4.1%から+4.4%に上昇した。ブロック豪中銀総裁はインフレを中銀目標範囲に戻すには「道のりはまだ長い」と述べ、タカ派姿勢を維持したこともあり、月次CPI上昇を受け豪中銀の年内追加利上げ観測が高まっている。カナダの5月消費者物価指数が予想外に伸びが加速したこともあり、世界的なインフレ再加速が警戒される。

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。