ドル買い優勢、序盤のフラン売り、中盤のポンド売りが主導=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、序盤のフラン売り、中盤のポンド売りが主導=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。序盤にはスイス中銀の利下げがフラン売り・ドル買いの動きを強め、全般的にドル買い圧力が波及した。発表前には据え置き観測がやや優勢も、利下げ観測も根強かった。連続利下げとなったことで市場はフラン売りを強めた。ジョルダン総裁は、最近のフラン高が金融情勢に影響を与える、為替市場にも積極的に関与していきたい、とした。為替介入は双方向で可能、とも述べており、フラン高抑制を匂わせていた。ドルスイスが0.88台前半から0.89台乗せまで急伸、ドル円は158.50手前へ上昇、ユーロドルは1.0710台、ポンドドルは1.27台割れまでドル買いの動きが広がった。欧州株や米株先物は堅調に推移し、クロス円はやや円安方向に振れている。その後に発表された英中銀金融政策では予想通り政策金利が据え置かれた。注目の票割れは7対2と前回と同様だった。ただ、声明で一部の委員にとっては「微妙なバランス」だったとしており、短期金融市場では利下げ観測が強まり、8月の利下げ開始が有力となってきている。ポンド売りの反応となっている。ポンドドルは1.2680付近に安値を広げ、ポンド円は201円台前半から201円割れへと反落している。
ドル円は158円台前半での取引。東京午前の157.92近辺を安値に、ロンドン時間に入ると買いが強まっている。スイス中銀の利下げ発表でドル買い・スイス売りが強まったことが、ドル買いに波及した。高値を158.47近辺まで伸ばして、その後は高止まりしている。
ユーロドルは1.07台前半での取引。東京朝方の1.0749近辺を高値に、ロンドン時間には1.0713近辺まで下落した。その後はやや下げ渋っている。ユーロ円はロンドン朝方の169.63近辺を安値に、その後は欧州株高などとともに170.00付近に高値を伸ばしている。対ポンドではユーロ売りが先行したあと、一転してポンド売りに転じている。
ポンドドルは1.26台後半での取引。東京朝方の1.2724近辺を高値に上値重く推移。英中銀発表後には売りが強まり1.2680近辺に安値を広げている。ポンド円はロンドン朝方の200.84近辺を安値に201.36近辺まで買われたが、英中銀発表後には201円割れへと反落した。ユーロポンドは0.8434から0.8461へと買われている。英中銀は予想通りの政策金利据え置き、票割れも7対2と前回と同様だった。ただ、一部委員にとっては「微妙なバランス」だったとしており、ポンド売りを誘った。市場では8月利下げ開始が有力になってきている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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