ドル円、一時155円台に下落 米CPIがインフレ鈍化傾向を示す 午後にFOMC=NY為替序盤
きょうの為替市場、NY時間に入ってドル売りが強まっており、ドル円は一時155円台に急速に下落する場面が見られた。先ほど発表になった5月の米消費者物価指数(CPI)がインフレの鈍化傾向を示したことでドル売りが強まっている。
米CPIは総合指数で前年比3.3%、コア指数は3.4%と予想を下回った。特にFRBが注目している住居費・エネルギーを除くサービス価格、いわゆるスーパーコアが計算値で前月比0.04%の低下となった。低下は2021年9月以来。前年比も4.83%の上昇に鈍化した。
本日は午後にFOMCの結果が発表され、その動向待ちの面もありそうだ。政策は据え置きが確実視されており、声明やFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)、そしてその後のパウエル議長の会見が注目される。
ドット・プロットについては、3月時点の年内3回の利下げ予想は下方修正されると見られている。ただ、利下げ無しまでの修正を見込む声は少なく、1回か2回に中央値を修正してくるものと見られている。1回であれば概ね予想通り、2回であればハト派サプライズとなりそうだ。
どちらになるかで反応が違ってくる可能性はありそうだが、パウエル議長の会見次第では、その反応が変わる可能性も留意される。市場ではデータ次第の姿勢を打ち出してくると予想されているものの、本日のCPIの結果からも、全体的に市場が織り込んでいるよりも比較的ハト派な雰囲気になるのではとの見方も出ている。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は156円に観測されている。
12日(水)
156.00 (13.4億ドル)
13日(木)
156.00 (9.2億ドル)
14日(金)
154.00 (11.4億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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