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【これからの見通し】昨日の米CPIでドル売りの流れ、きょうの米指標群は裏付けとなるか注目

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【これからの見通し】昨日の米CPIでドル売りの流れ、きょうの米指標群は裏付けとなるか注目

 今週は重要な米インフレ指標発表が相次いだ。米生産者物価指数(PPI)はヘッドラインがインフレの底堅さを示したものの、前回値の下方修正が響いてドル高の初動反応は続かず。ドルの上値が重くなったところで、昨日の米消費者物価指数(CPI)発表を迎えた。結果は前月比が市場予想を下回る伸びとなり、その他の項目も市場予想通りとはいえ前回値からは伸びが鈍化していた。加えて、同時刻に発表された米小売売上高が弱かったことがドル売りの決定打となった。

 ドル円相場は、昨日に156円台から154円台へと下落。さらに今日の東京市場では153円台へと下押しされている。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、米経済統計が中心となっている。住宅着工件数(4月)、フィラデルフィア連銀景況指数(5月)、輸入物価指数(4月)、輸出物価指数(4月)、そして新規失業保険申請件数(05/05 - 05/11)、鉱工業生産指数(4月)などだ。

 このところ、米経済指標結果に対する市場反応がより敏感さを増してきているようだ。きょうの指標では、労働市場関連の新規失業保険申請件数、生産関係の鉱工業生産指数が注目されそうだ。両者の結果内容がおおむね米景気を落ち着かせる方向を示した場合は、一段のドル安の動きが想定されそうだ。

 発言イベント関連では、主要国の金融当局者の予定が目白押し。ECB関連では、デギンドスECB副総裁が金融安定報告公表後に記者会見を開く。パネッタ伊中銀総裁、デコス・スペイン中銀総裁、センテノ・ポルトガル中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁などの講演イベント参加が予定されている。英中銀関連では、グリーン英中銀委員が労働市場について講演を行う。

 NY後半には、バーFRB副議長、バーキン・リッチモンド連銀総裁、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁などの講演が予定されている。

 現時点では、ECBは6月利下げ開始がコンセンサス。英中銀は8月利下げ観測を中心に、やや前倒し観測もみられている。米FRBについては昨日のCPIなどの結果を受けて9月利下げ観測が浮上している。各国中銀高官の発言で、市場観測がどの程度変化するのか、しないのかをチェックしたい。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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